異能力【夜明け前】

谷崎は少女をどう思う ページ21

谷崎潤一郎side



今回、新入社員に入れられるかどうか、見極める為、入社試験が行われている。



僕は、爆弾魔役。



妹のナオミが人質役。


僕は顔を強ばらせて国木田さん達に社長を出す様威圧。


何分経っただろうか…



少女がいきなり前に立った。



『爆弾魔さん？やめなさい。
こんな事して何になる？』


少女の目はまるで僕の。僕達の計画が分かっている様な目だった。


『貴方は社長さんに話したいみたいだけど、どうせ、爆破させるでしょう？
意味ないじゃないか。
どうせ、爆破させるなら別の死に方をしましょうよ？
爆発に巻き込まれて死ぬより、人でも助けて代わりに死んだ方が綺麗に人生終われる。
だから辞めて？
貴方には愛してくれる人が沢山居る。
でしょ？』



そして、彼女の発する言葉。一つ一つがまるで”死んだ事がある,,ような言葉だった。


それに、僕の妹。ナオミが僕を愛してくれてる事を分かっている様な話し方だった。


言葉の意味が分からず固まっているとナオミを思いっきり突き飛ばして少女は僕に抱きついて来た。


『＿＿＿＿＿＿＿』



彼女の言った言葉は初め意味が分からなかったが言葉がそのままの意味を表すと考えると次第に僕の目は見開かれていった。


『演技。上手いんだねぇ…潤くん。まぁ、未来を知っている私にとって、意味は無いよ…？

ウソは時には人を救ける。
けど時には人を殺すんだよ。』



少女は僕の手からスイッチの釦(ボタン)を押した。


そして、外に思いっきり投げる。


爆弾は空中でかなりの量の水で包まれていた。


少女は窓に脚を掛けてこう皆に言った。


『今日はとても幸せでした。そして、武装探偵社の方々にミヤコワスレの華を送ります。』



そして、窓から跳んだ。





《今日はとても幸せでした》


コレは本心を他の言葉に隠して伝えるモノの一種で少女が言った文は


《貴方と逢えて幸せでした。》


という意味。


後で調べたがミヤコワスレの花言葉は


《別れ》


だった。

与謝野先生は言葉の意味を知っていた→←少女の決意

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