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1#空席と空心 ページ3

国見side


「えー、皆さん。冬休みが明けて、気が緩んでいるとは思いますが、これまでと変わらず____。」



だるい。


長々と話している校長には悪いけど


俺の頭に浮かぶのは、その言葉ばかり。

同じ文章を何度も読み返しているような演説に、興味はない。



生徒の態度を怒るくらいなら、もっと興味をひく演説をすればどうだろうか。



隠すことなく大あくびし、俺は斜め後ろの席に何気なく目をやった。




ん?




そこの空間だけ、ぽっかりと空いている。

空席だったのだ。

その席に座っていたのは確か…




桐沢Aさん。



大人しくて、下手に目立ちたがり屋の奴よりよっぽどリーダーシップがあって、姉のような、でも妹の様な…そんな存在だった。




真面目な彼女が、始業式に出ていない?
休みなのか?


俺はよくわからないまま睡魔に負け、目を閉じる。




「では、一年生から順に退場して______。」

気がつくと始業式は終わっていて。




講堂からゾロゾロ生徒が出ていく、その流れにまぎれて、俺は屋上へと向かった。






さて、俺が何故屋上に行くのか、説明しよう。




サボるためだ。



あんな長話の中、冷たいパイプ椅子に座って待っていたら、疲れもその分蓄積される。



さらに授業を受けるなんて、俺には耐えられない。



真面目で良い子なみんなは
真似したらいけないぞ。





ギイィィ…




まるでホラー映画のような音を立てて
屋上の扉が開く。




俺はいつものように、ペントハウスに登って昼寝をする…つもりだったが。



先客を見つけた。




「桐沢さん…」



なんで?


「く、国見君」



彼女もまた、驚いているようだったけど。




「別に、言わないよ。誰にも」



俺は、とっさにそう言った。





だって…





彼女の大きな飴色の瞳から
大粒の涙が流れていたから。




…しばらくして、桐沢さんが口を開いた。



気まずい沈黙を破るように。




「ご、ごめんね?どくよ」



そういって、桐沢さんはペントハウスから降り、走って行った。




「追いかけるなんて、かっこいいことできないよな…。」




心の思いを口に出してみる。




こういうのは、及川さんみたいな人がやったら、様になるんだろうけど。

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- 交互で書いているので難しいのだとは思いますが、話の繋がりがありません。だからか、何の話をしてるのか分かりません。また、過去話をして無理矢理引っ張っているように感じます。 (2022年9月19日 7時) (レス) id: b801214b17 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はにー&乙女百合 x他1人 | 作成日時:2016年3月23日 12時

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