魔王城の女神様

21.人の恋バナで盛り上がる大人達 ページ23

とある会議室。重々しい雰囲気の中、一部の十傑が集まり……

ﾀｿ「それでは、昨夜の恋バナの報告を頼む。」

恋バナ(人の)をしていた。顔が真剣すぎてちょっとビビる。


ｱﾙ「では、私から。」

待ってましたとばかりにアルラウネがすぐさま手を挙げる。

ｱﾙ「Aさんですが、どうやらポセイドンさんが他の誰かを好きなのだと勘違いをしているようですわ。まあなんとか励ましてあきらめないように促しましたが…」

ﾚｵ「うん。大体こっちと同じようだね。ポセイドンくんもAちゃんが他の人が好きだと思っているみたい。」

二人して同じような勘違いをする。すごくめんどくさいタイプである。


とここでサンドドラゴンが質問をする。

ｻﾝ「ところで、今お二人はどちらへ？」

ﾀｿ「二人には迷子になっている勇者のところへ行ってもらっている。万が一聞かれたら困るからな。」

他の人から相手の好意を教えてもらう、なんて野暮なことはしない。しっかりとそのあたりの対策はされていたようだ。

ｱｼﾞ「にしてもよぉ、こっからどうすんだ？勘違いって知って、諦めないように説得して、他なんかできることって…」


全員「……………」


改「あー…あとは本人たち次第なんじゃないか？これ以上はどうにも…たまに状況を聞いたり相談に乗るくらいしかないんじゃないか？」

今のところ自分たちにできることはない、ということで第２回の会議という名の恋バナは終了した。

ふざけているように聞こえるかもしれないが、彼らはいたって真剣だ。大事な同僚の恋をかなえるためにこうして会議(恋バナ)をしている。

大事なことなのでもう一度言う。

彼らはいたって真剣だ。

そこだけは解っていてほしい。

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