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「借りを作ってしまった。」
大吾「まぁ今までの分ってことで。
俺も返せなんて言うほどケチちゃうし。」
自宅から1番近いスーパーだからといっても
大ちゃんがここにいたのが、
不思議だった。
大吾「てか、廉になんか言われたんやろ。」
「へ?」
大吾「俺にはお見通しやねん。」
ありゃ、バレちゃった。
永瀬さんが長いお説教を食らったのは
残念だけど
バレたのは私のせい?
それとも本人のせい?
大吾「2人のせいや。」
「なんでよー、」
大吾「覚えてないんか?
なが、っていう謎の言い間違え。」
心当たりしかございません。
今度会ったら謝っておこう。
それでも笑って許してくれそうな気がするけど。
大吾「こないだはその、
ほんまにありがとう。」
永瀬さんの言う通りなんだと思う。
大ちゃんは
どんなに気まづいことがあっても
すぐに元に戻せる
そんな人だ。
大吾「なんかスッキリしたわ。
実は俺、ちゃんと振られたかったんかもしれん。」
これからもずっと付き合っていける
大切な人だ。
大吾「やから、
俺を良き相談相手にしてくれたらええし。」
「じゃあそうさせていただきます。」
心配しなくても大丈夫、なんて
言えたらよかった。
でも私は言えなかったの、
不安な未来を想像して。
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作者名:鈴花...♪*゚ | 作成日時:2018年8月14日 11時