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大吾「こんな時間にどうしたん。」
「なが、……ちょっと話したいことがあって。」
大吾「なが?」
「言い間違えです。」
危ない。
この調子だと永瀬さん相当問い詰められそう。
大吾「どんな言い間違えやねん。」
くすりと笑って立ち上がった彼が
慣れた手つきで冷蔵庫の扉を開ける。
よかった、怒ってないみたい。
大吾「で、話って?」
「あ、のさ。」
もし言ってしまえば
この関係が壊れてしまうかもしれないし、
彼をとても傷つけるかもしれない。
でも、
これが永瀬さんの言う"彼のため"なら。
大吾「あ、どうする?泊まってくか?」
「いや、」
大吾「やっぱ2人きりはあかんな、送るわ。」
缶ビールを冷蔵庫に戻して
炭酸ジュースを手に取った横顔は
大吾「廉さんがこないだ置いてったねんけど、
ちょうどよかったわ。」
私が何を言うか分かってて
わざと明るく振る舞ってるみたいだった。
「ごめんなさい。
大ちゃんのことは、恋愛対象として見れません。」
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作者名:鈴花...♪*゚ | 作成日時:2018年8月14日 11時