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廉「なぁ、Aちゃんやっけ？」
「あ、はい。」
廉「家大丈夫なん？」
「父が転勤族で。」
お母さんは居残り残業
全く大変な世の中で。
廉「大変やなぁ、」
「だから、大丈夫です。」
廉「んー、じゃあ行きたいとこ連れてったるわ。」
大ちゃんより年下
まだ未成年の彼には
少しだけ、親近感があって。
廉「大西はどんなヤツ？」
身につけてるものも
雰囲気も話し方もすべて
カッコイイ、そんな人で。
「王子様、」
廉「ん、？」
「私の前に現れた夢のような人で、
……手の届かないところにいる人。」
何が足りないとか
理想と違うとか
そんなワガママを言うつもりはなかった。
「手を伸ばしたら、消えちゃいそうで。」
これも私が見てる夢なんじゃないか
本当は彼もこの夢の登場人物なだけなんじゃないか
そう、思ってた。
廉「大吾もよく言ってたで、それ。」
私が道に迷った時
いつもそこにいるのは大ちゃんで。
廉「Aがおとぎ話のプリンセスやったら
どーしよって。」
分からなくなる。
私の選択は間違ってたのかもしれないって
不安になる。
廉「大吾はまだ、変わってへん。」
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作者名：鈴花...♪*ﾟ | 作成日時：2018年8月14日 11時
