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駿佑side
関西での最後の夏は
流星「あー、道枝くんやっけ?」
「どーも。」
幼馴染の"元カレ"と
初めて話した夏やった。
「彼女、できたんですよね。」
流星「まぁ、道枝くんに言うのは気まづいな。」
「いいっすよ、別に。」
流星「正直言うとな、初恋やねん。」
はっきり覚えてる。
その初恋の相手を思い浮かべながら
幸せそうに微笑む彼の姿を。
流星「ライバルが身近なとこにおってさ、
ちょっと心配やねんけど。」
俺のこと選んでくれたんやから、
守らなあかんなぁって。
幼馴染が振られたから憎んでるとか
そんなことは全くなくて
ただ、
大切な人を想う彼を羨ましいと思った。
「なんか、カッコイイっすね。」
でも俺は先輩の
『彼女を取っかえ引っ変えしてた』っていう事実を
本人に聞かへんままこっちに来た。
きっと何か理由があるか、
ただの噂かもしれんけど、
今はそれを絞り出すことで精一杯やって。
「先輩、今日ちょっといいですか?」
A「うん、図書室でなら。」
取ろうとしてた。
羨ましいと思った彼の"大切な人"を。
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作者名:鈴花...♪*゚ | 作成日時:2018年8月14日 11時