FILE.38 偽情 ページ2
「梓さん、すいませんが私のコーヒーを…」
「え?あ、すいません!!すぐに用意するので!」
そう言ってコーヒーを淹れにいく梓さん。
「お前、不謹慎だろうが!」
怒る毛利さん。
まあ、たしかにそうだよね。
お兄さんに殺人容疑がかかっているんだから、それどころじゃない筈だ。
でも僕だって、意味なしにそんなことはしないさ。
「大丈夫ですよ…この謎はもう、解けましたから…」
僕がそう言うと毛利さん達だけじゃなく、周りの警察も驚いていた。
「本当ですか!?」
高木刑事が聞いてくる。
「あのぉ、コーヒーお持ちしましたけど…」
丁度梓さんがコーヒーを持ってくる。
「ありがとうございます…じゃあ話しましょうか、この事件の真相を…」
そう言い僕は、犯人は梓さんのお兄さんの同僚だとチラつかせながら、一つずつ謎を解き明かしていった。
*******
「そう…ライフルで鳥平さんを殴り、罪を梓さんのお兄さんに擦りつけようとした犯人は……河瀬透治さん、あなたですね?」
僕はそう言って犯人を名指しする。
勿論証拠も全部知っているので、言い逃れは出来ない。
犯人は諦めたのか、自白しだした。
……友情ってのは、偽りだらけだねぇ。
その後犯人は大人しく手錠をかけられた。
「椎那さん、ありがとうございます!兄の無実を証明してくださって!」
そうお礼を告げてくる梓さん。
「…気にしないでください。私はただこの店の雰囲気を取り戻したかっただけですので」
そう言って僕は店を出る。
この店に暗い雰囲気は似合わない。
「また来てください!」
後ろから聞こえるその声に、僕は振り向かずこう言った。
「また明日来ます」
……ちなみに帰ろうとしたら、事情聴取に付き合ってくれと言われた。
恥ずかしい…。
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香椎 - 姫歌さん» ありがとうございます。なんとか完結まで頑張ります! (2018年6月18日 19時) (レス) id: 45135d60bf (このIDを非表示/違反報告)
姫歌(プロフ) - 面白いです。更新頑張ってください! (2018年6月17日 21時) (レス) id: 615f42e683 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:香椎 | 作成日時:2018年5月25日 7時