【inzm】雷門の天使様２ (ページ6)

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　染岡のシュート技が完成し、名前を付けるために案を出し合う雷門サッカー部一同。"ドラゴンシュート"、"染岡スペシャル"等と聞こえてくるのを微笑ましく見ていたら、先程まで河川敷にかかった橋から練習を眺めていた豪炎寺が、フィールドに降りてきていた。

｢あ、修也……｣
｢A｣
｢すっきりした顔だね｣
｢ああ｣
｢円堂も夕香も、きっと喜ぶよ。もちろんわたしもだけどね｣
｢！ ……お前には何でもお見通しだな｣
｢オンリーワン幼なじみなので｣

　悪戯っぽく笑いかけたら、さすがだと穏やかに微笑み返される。そう、夕香は兄がサッカーをする姿を見るのが大好きだった。昔からずっと、彼が活躍する度に誰よりも近くで、誰よりも熱烈に歓声を上げていたのは夕香なのだ。きっと未だに目を覚まさない彼女も、目覚めた時に兄のかっこいい姿を見て喜ぶことだろう。
　豪炎寺が染岡を囲む円堂たちに歩み寄り、彼らもその気配に気づいた。

｢ん？あ、豪炎寺……｣
｢円堂、俺……やるよ｣

｢豪炎寺……！｣
｢やったー！！｣

　円堂と一年生組の喜びに溢れた声が響く。
　染岡のシュート技は完成し、豪炎寺はサッカーにもう一度向き合う決心をした。今日はいい事がたくさん起こる。

　今夜の夕飯はフクさんに頼んでご馳走にしてもらおうと、Aはひとり笑みを零した。

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やっとうちのヒーローがサッカー部に入ってくれました₍ᵔ- ̫-ᵔ₎