【utit】甘く甘く溶けるまで (ページ20)

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天月 × ネイルページ20

貴女 side

「天月くん！お待たせ！」

待ち合わせ場所。待ち合わせ時間の５分前。自分が女の子達からの視線を集めていることなんて知らぬ顔でケータイ片手に立っているのは私の彼氏。私の彼氏なのに、という嫉妬と私が彼女だ、と見せつける優越感で彼の名前を呼び駆け寄る。

待った？ーううん、俺も今来たとこ。
なんてお決まりの会話を交わし、じゃ行こうかと言って自然な流れで私の手を取り歩き出す。

今日は少し遠くまでお出かけ。丁度よく到着した電車に乗り込み二人掛けの窓際に誘導される。

席に座ると一旦は離れていた手がまた繋がれ、というよりは、持ち上げられる。

「？」

不思議に思い彼を見ると

『ネイル新しくしたんだね！めっちゃ可愛いデザイン』

と褒められる。髪の毛を切ったり、染めたり、目立った変化じゃないのに気づいてくれるのが嬉しくてまた惚れ直してしまう。

『間違ってたらめっちゃくちゃ恥ずいんだけどさ、もしかしてなんだけどさ、、、』

予防線を何本も張って一呼吸置いた彼は

『いっつもネイルに月のデザイン入れてくれるのって、俺のため、、、ですか、』

「ふふふ、もしかしなくてもそうだよ？」

まさか気付かれると思っていなかったのでこちらもかなり恥ずかしい。
そう、私は彼の名前に因んでどこかに月のデザインを入れていた。我ながら独占欲の塊だ＿。

その後、目的地に到着してから1日を終えて別れる時まで、無意識なのかわざとなのか彼は手を繋ぎながら、ずっと爪をなでなでとしていた。
なんとも可愛すぎる彼氏だ＿＿。

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お久しぶりの更新となってしまいすみません、、、
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