□Android25□ ページ5
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仕事が早く終わって、
家に帰ると…
マサキはちょっと驚いた顔をして、迎えてくれた
「今日、まだ明るいよ？」
「うん。今日はね、早く終わったんだ。ちょっとお散歩行こうか」
キラキラの瞳が、私を見つめる
スーツを脱いでラクな服装に着替ると、マサキと近所の公園を歩いた
「うわぁ！でっかいすべり台！」
「滑ってみる？」
「うん!!…あっ…」
「……マサキ？」
いきなり口をつぐんで、
すべり台からどんどん遠ざかって行く
「どうしたの？滑らないの？」
駆け寄って、マサキの背中に声を掛けた
「……だって、さ」
ちょっと言い難そうに、俯いたままで
「シャツ……汚しちゃう」
黒いシャツの裾をギュッと握って、上目遣いで私を見てる
「いいんだよ。汚れても洗えばいいんだから」
「ホント!?」
「ホントだよ(笑)」
「じゃ！１回だけ」
嬉しそうに、アスレチック型のすべり台の頂上から手を振ってる
私もそれに応えて、手を振った
「うわー！びゅーんって、すげー速くて面白いよ!!」
「見てたよ(笑)」
「……あー！面白かった」
お尻をパンパン叩きながら、マサキは私の側に戻ってきた
「もういいの？まだ滑っていいよ？」
マサキは、照れくさそうに
「……じゃ、あと１回だけ。ホントはね、すべり台初めてだから、すごく楽しかったんだ」
そう言いながらも、
シャツを汚さないようにって、気にする素振りに…
少し、罪悪感を感じた
.
赤く色付いた空を眺めながら、手を繋いで歩き出す
ご機嫌なマサキの横顔
「楽しかった？」
「うん!!」
「また、来ようね…」
「うん!!」
.
マサキの笑顔で、罪悪感を誤魔化そうとした
すべり台なんかで、
私がマサキにさせてる事を正当化しようだなんて
最低だけど…
やっと、止まったままだった時間が…
動き出した気がした
.
ラッキーアイテム
革ベルト
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