疑似恋愛ーAndroid1224ー最終章完結ー (ページ4)

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■Android24■ ページ4

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今日は、Aのお仕事の日

お日様が出てきて、
空が明るくなると、目が覚める

Aはベッドの側に、目覚まし時計をいつもおいてるけど…

ホントにコイツは、
ちゃんとAを起こせるかって、

オレはね、疑ってんの

Aがチコクしたら大変だもんね

長い針が12
短い針が７

……が、Aの起きる時間

一番動くのが速い針が、
12にきたら、

『RRRRR……』

ちゃんと鳴ったのを確認して、慌てて部屋を出る

よし！
今日もオレが見張ってたから、ちゃんと鳴って良かった！

ドアの向こうで、目覚まし時計が止まったから、Aが起きたってわかる

ご飯はね、ジュンくんみたいに上手く作れないから、

テーブルにお皿とカップとスプーンを並べておくの

Aはね、朝はトーストとコーヒー、ヨーグルトを食べるんだ

ちゃんとね知ってんの

「マサキ、おはよう」

「おはよう！A」

ちょっと眠そうに、Aが目をこすって、リビングにやってきた

「早起きだね。お皿、出してくれたの？」

「うん」

「ありがとう。助かる」

「うん！」

朝ご飯をAが食べて、出掛ける準備をする間に

オレもね
見送る準備をする

クローゼットから出した
黒いシャツを着て

大きな鏡に写してみる

棚に飾ってある写真と見比べた

オレみたいだけど、
オレじゃない、写真

髪の毛、ちょっと違うかな

おんなじになるように
ふわっとした髪を撫でつけた

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「マサキ、行ってくるね」

「うん。行ってらっしゃい！」

玄関ドアを開けようとしたAが、振り返った

「……無理して、ピタッとした服、着なくていいんだよ」

オレ、決めたんだ

「無理なんかしてないよ？
リョウの服かっくいーもん！カブトムシとおんなじ色で大好きなんだ」

Aに悲しい顔させない

絶対しない

ホントだよ

ウソなんかつかないよ

そう、神様に誓ったの

『針千本のーます』ってヤツね？

ただ、ズルいかなぁ

オレ、Androidだから、針飲んじゃっても大丈夫かも

飲まないけどね！絶対！

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