□Android23□ ページ3
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泣くだけ泣いて
座り込んだマサキの横を素通りすると
ベッドに潜り込んで、
ギュッと目蓋を閉じた
頭がガンガン痛くって
嗚咽もなかなか止まらなくて
だけど、
気づいたら…、
眠ってた
いつも通りにアラームが鳴り響いて
朝が来た事に気づく
マサキは、私のベッドの脇で…
丸くなってた
.
ピクリとマサキが動いたから、慌てて布団を被る
足音が響いて……
マサキの気配が、部屋から消えたと思ったら
リビングから、テレビの音が聞こえ始める
毎朝観てる、子供番組
……子供相手に、
私は何をしてたんだろう
あんなに感情をさらけ出して…
みっともない
だけど、内心ホッとしていた
いつも通りだなんて
マサキは何も気にしていないのかもしれない
ゆっくり体を起こして、
リビングに行くと……
テレビの前に正座をしたマサキが見えた
物音と気配に気づいてか、
マサキが振り返る
「………」
お互い、何も言わないまま
.
だけど、マサキは勢い良く立ち上がって…
いきなり瞳をつり上げた
「オレだって!!怒る時は怒るんだからね!!プンプン!!」
「マサキ？」
「あれ…違う？今ね、練習してたんだ。怒った顔はどんな顔って…」
テレビでは、歌のお姉さんが子供達と楽しそうに歌遊びをしていた
「怒るの…上手く出来なくてゴメンね。しょーちゃんとね、いつも笑ってるって約束してたの」
「ううん…私…」
「頑張るからね、オレ」
どうしてマサキは、
私なんかに優しくしてくれるの…
喉の奥がつぅんと痛くなって、
目頭が熱くなる
涙が次々に溢れ出した
「うわわっ、オレ、またなんか失敗しちゃった？ゴメンね！もっと頑張るね！」
違う
違うんだよ
マサキは何にも悪くない
「オレ、Aが泣いたら、すごく悲しいの」
私の涙を、キレイな指先で拭ってくれる
「ねえ…何でもお願いごとしていいんだよ」
「マサキ…」
「オレ、Aのために、ここにいるんだよ」
優しく優しく
頭を撫でてくれた
「オレ、上手く出来ないことばっかりだけど、たくさんたくさん頑張るから、大丈夫だよ」
マサキが優しいから、
涙はますます止まらなくなった
.
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