■Android22■ ページ2
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「ただいま！」
「おかえりー!!A」
玄関を開ければ、
マサキの笑顔が飛び込んでくる
帰りを待ちわびたワンコみたい
「ﾌﾌｯ…今日は何してたの？」
「今日はねぇ…サトシくんとお絵かきして、紙ヒコーキ作ってー」
そう言って、
窓際に並べた紙飛行機を見せてくれた
「上手だね」
「でしょでしょ！スッゴい飛ぶんだよ」
マサキが宙に放った飛行機は、綺麗な放物線を描いて……飛んだ
「Aの、大好きな人のとこまで届くかなぁ」
マサキが窓越しの空を仰ぐ
亡くなった彼の代わりにきてくれたのだから……
マサキの優しい一言だったのに……
私は、
マサキの言葉に苛立ちを感じ始めてた
どうしてそんな事言うの
リョウは、
……ここにいるのに？
「A？どうしたの？」
「何でもない！」
マサキの顔も見ず、
洗面所に向かった
バシャバシャと勢い良く顔を洗う
鏡の中の私は、
今にも泣きそう
頭の中が、上手く整理出来なくて……
鏡の隅に、心配そうなマサキが見えた
気づいたら…、
洗面台に両手をついて、
思わず怒鳴ってた
「さっきみたいな事、言わないで！」
ビクッと、体を縮ますマサキの、小さな声が聞こえる
「……さっき？」
「リョウはっ…」
振り返った私を見て、
マサキの動揺が伝わる
当たり前だ
自分でも止められないほど、泣いていたから
「ｳｯ…ｸﾞｽｯ…」
「A、ゴメンね」
「どうして……謝るの」
「だって、Aが泣いてるから」
「私が勝手に怒ったの」
「でも……、ゴメンね」
「何でも謝らないでよ!!
私が悪いんだから！」
最低
最低
「リョウみたいに！
私が悪い時は怒ってよ」
「A…？」
「ヘラヘラ笑ってばっかで、泣いたら謝ればいいなんて止めて!!」
わんわん泣きながら
最低な言葉を並べてた
どうにもならないからって…
上手く気持ちの整理が出来ないからって…
マサキに当たるなんて最低だ
それでもマサキは
私の側から離れなかった
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ラッキーアイテム
革ベルト
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