【zm】吸血鬼ってマ？ (ページ34)

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31話ページ34

tn「Aさんおるー？」

授業が終わり、帰ろうとすると桃瀬君の声が。

「いるよー、どうしたの？」

ドアの近くに立つ桃瀬君に近づく。

tn「また書類溜まってきてな、良かったら手伝って欲しいんやけど…。」

……確かに、最近無くなってきていたはずの隈が復活している。

「全然いいよ～。……生徒会、無いよね？」

念のため聞いた。

tn「あったら誘ってへんわ。いつもありがとうな～。」

桃瀬君の笑顔は、見るとお腹が空いてくるような微笑ましい笑顔だ。

「千代ー、今日一緒に帰れなーい。」

友「はいよー」

奥でリュックに荷物を詰めていた千代に伝える。

「よし、じゃあ生徒会室にいこっか」

tn「せやね。」

私と桃瀬君は並んで歩いていった。

zm「……なんでまたおんねん。」

……ゾム君の視線は、感じていないフリをして。

「失礼しまーす」

案の定、誰も居ない部屋に足を踏み入れる。

tn「そんじゃ今からあっちの部屋にある書類持ってくるな。」

「うん。」

……通りで机の上に書類が無かった訳だ。

いすに腰をかけようとすると、ふと頭によぎる。

(ちょっと、待って……。桃瀬君が私を呼ぶほど書類が溜まってるってことは、前と同じ位書類があるはず……)

その書類の量を、果たして桃瀬君一人で持ってこられるだろうか……。

絶っ対に無理だ！！

そう思い、桃瀬君が向かった扉を開けに行く。

扉を思いっきり前に押し出すと、

tn「うわッ！！？」

桃瀬君に扉が直撃してしまった。

書類を山積みにしていた桃瀬君に体当たりしている感じでこけてしまう。

頭と頭がぶつかりめっちゃ痛い。

思わず床に手をつく。

私が桃瀬君にぶつかってしまったからか、書類が雨のように舞う。

書類が雨のように舞っていたので反射で目を瞑った。

「いった……。……桃瀬君、へいk……？！」」

目をおそるおそる開けると、赤面の桃瀬君と目があった。

桃瀬君の後には床があり、その床に手を付けている私も見える。

私の両膝は桃瀬君の腰を挟んでいるような位置にある。

……待って、私桃瀬君押し倒してない？

私の顔に熱が集まる。

どこうとすると、鼻に匂いが掠める。

……桃瀬君の、豚カツの匂いだ。

…いや、ついこの間大の血吸ったでしょ、私。

落ち着け、落ち着いて退くんだ。

……しかし、一向に退こうとしない私に違和感を感じたのか、桃瀬君が首をかしげる。

私はその仕草に息を飲んだ。

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