【zm】吸血鬼ってマ？ (ページ23)

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21話ページ23

無言が続く。

…流石に気まずすぎる。

「…あ、私帰るね。じゃあッて、うわ？！」

鳥井君に背中を見せると、腕を思いっきり引っ張られて、鳥井君の胸板に私の背中が当たった。

zm「…お願い、あるんやけど。」

前からは見えないけど、私の腕を掴んでいた鳥井君の腕ともう片方の鳥井君の腕が私のお腹にきているのが分かる。

そして、私の左肩に鳥井君の頭が乗った感覚がした。

所謂、バックハグ見たいなものだ。

…心臓がバクバクしているのが分かる。

zm「……って………くれへん？」

「え？」

よく聞き取れなくて聞き返してしまった。

反射的に振り向こうとすると、鳥井君が私の両肩を掴んで鳥井君の方に体を向けさせた。

そのまま、鳥井君は私の両頬を両手で挟んだ。

ペリペットの瞳と目が合う。

…より緊張するのが分かる。

鳥井君は顔を赤く染めながら言った。

zm「…ゾムって呼んでくれへん？」

「…へ？」

どうしたんだ、いきなり。

てか、え？

呼び捨てとかじゃなくてあだ名？

…あだ名で呼んでほしいって。

……可愛すぎる。

中々答えない私を見て不安に思ったのか、鳥井君が眉を下げながら首を傾げる。

zm「…嫌なん？」

思わず目を反らしてしまう。

「…ううん、だけど…。」

zm「だけど？」

ちらりと鳥井君を見てから目を合わせる。

「…ゾム君じゃ、だめ？」

鳥井君はずっと固まっていた。

…あれ、死んでる？

鳥井君の目の前で手を振ると、鳥井君は大きな溜め息を吐きながら私を抱き締めた。

zm「はああああ…。……ホンマに無理やって。」

「え、だめ？！」

zm「いや、ちゃうわッ！！」

zm「嬉しいんよ。」

鳥井く……ゾム君はふんわり笑った。

…初めて、こんなに胸がキュッて締まる位の笑顔、見たかも。

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