【zm】吸血鬼ってマ？ (ページ20)

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19話ページ20

tn「いや、流石にそれは悪いやろ…」

…特別頭が良いとか可愛いとか、そんなんじゃない私だけど、桃瀬君は猫の手でも借りたい状況だろう。

…引き下がってはだめ。

なんとかして書類を手伝おう。

「全然悪くないよ。桃瀬君の書類増えたの私のせいだし、今暇だから手伝わさせて？」

tn「そこまで言うんやったら…。ほんまありがとうな」

桃瀬君がはにかむ。

tn「それじゃ生徒会室行こか。」

「うん。…今日、生徒会ある？」

もしあったら私の命は無いだろう。

tn「あ、無いで。……あった方が良かった？」

「いや、むしろ無い方が嬉しい。」

即答で返すと桃瀬君は笑った。

tn「いやぁ…、ほんま自分、おもろいなぁ…。」

tn「じゃ、案内するわ。付いてきぃや」

「うん。」

私達は屋上を出た。

tn「ついたで。」

「…おお。」

校舎の端にある扉を開けると、そこには校長室よりも綺麗な部屋があった。

教室の3つ分くらいの広さで、真ん中に大きなローテーブルがある。

アンティークな物やゲームやテレビ、パソコンが有るなか、ローテーブルの隣には会議室のような配置で椅子がたくさん並んでいた。

その椅子はそれぞれが違う色で、赤色の椅子の前には書類が山積みにされていた。

…あれだな、桃瀬君の椅子。

すぐに見つけられてしまう程、桃瀬君の椅子の前には書類がある。

一人でまじまじと生徒会室を見ていると、奥にある扉から先生が出てきた。

rd「あれ、トントンとAさんじゃん。どうしたの～？」

青いニット帽に青色のジャージを着た猿山先生が首を傾げる。

tn「ああ、らだお先生。手伝ってくれるんです」

…らだお先生って、どんだけ仲いいんだろ。

「猿山先生はどうしたんですか？」

rd「あそこの部屋を掃除してたんだよ。これでも一応、生徒会の先生だからね～」

…まじか、知らなかった。

rd「じゃ、書類頑張ってね～」

猿山先生は私達の後ろにある扉を開け、去っていった。

　
tn「…とりあえず、こっち来てくれへん？」

桃瀬君に手招きされ、足を動かす。

tn「まあ、これがその書類何だけど…。」

「…すごい量だね。」

案の定、あの山積みの書類は桃瀬君のだった。

「桃瀬君以外に書類やってくれる人はいないの？」

tn「まともにやってくれるのが4人おるんやけど、他の奴等は全くやらんからなぁ…。」

…あれ、生徒会の人って確か11人いなかったっけ？

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