【zm】吸血鬼ってマ？ (ページ12)

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11話ページ12

「吸血鬼ってどういうこと？」

あくまでも知らないフリを突き通す。

kn「そのまんまの意味や。…誰の血、吸ってるんや？同姓の血も吸えるタイプか？」

一応笑いながら話しかけてくる捏島君。

「勘違いしてるようだけど、私、吸血鬼じゃないからね？」

そう言うと、捏島君は少し驚いた様子でこっちを見た。

そして、捏島君特有の笑い声をあげた。

kn「アーッハッハ！！おもろいなあ！！」

…なにが面白いんだろ。

ただ、いちいち顔が整っているので何をしても絵になってしまうのが悔しい。

kn「俺、実はな……吸血鬼ハンターやねん。」

「……」

kn「ここまで言えば分かるやろ？」

一応真顔を保っているつもりだけど、もしかしたら顔に出てるかもしれない。

『吸血鬼ハンター』とは、吸血鬼を人間にすることができる、親からの遺伝を受け継いだ人間のことだ。

親を受け継いだ人間とはいえ、産まれてくる確立は1%も無い。

吸血鬼ハンターが吸血鬼の犬歯を舐めると、その舐められた吸血鬼は人間になることができる。

また、吸血鬼ハンターは吸血鬼の匂いを知っているため、誰が吸血鬼か分かる。

そして、最大の特徴であるのが、吸血鬼ハンターの血は絶品だということ。

大の血も美味しいんだけれど、吸血鬼ハンターの血は格段に美味であると聞いたことがある。

……どうりで、捏島君は段違いで匂いが強かった訳だ。

私は溜め息をつき、口を開く。

「異性しか吸えないタイプで、大の血しか吸ったことないよ。」

答えると、捏島君はさらに目を丸くした。

kn「ほお…。どうりで大先生はゾムに血をあげへん訳か。」

「捏島君は、鳥井君に血、あげたことある？」

kn「おん。しょっちゅう吸われるで。ま、仕方ないけどな～」

…だろうな。

鳥井君は食欲も旺盛だから、吸血の頻度も私より多いだろう。

kn「てか、Aさんは俺の血、吸いたいとか思わへんの？」

首を傾げながら捏島君は聞く。

「…まあ、私はそこまで旺盛じゃないからね」

ふーん…と言いながら捏島君は前を向く。

kn「…とか言いつつ、ほんまは吸いたいんやろ？」

笑いながら捏島君はこちらを見る。

だけど、その捏島くんはどこか、悲しいフインキを漂わせてる。

「……確かに吸ってみたいけど、そしたら捏島くん、倒れちゃうよ。」

kn「ま、せやろなあ」

また捏島くんは笑う。

何か、何かが違う。

私は……

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