【アナタシア】キスの意味【短編集】

束縛* ページ19

まりんside

生まれたままの姿でベッドに横たわるめい。

それすらも恐ろしく綺麗で妖艶でまた俺を奮い立たせる。


それに────


めいの手首についている手錠もなかなかの興奮材料だ。

赤い首輪も同じ。


まり「かわええなぁ…」


めいを俺の部屋に閉じ込めてから3週間ほどが経った。

1週間過ぎた辺りからめいの携帯が鳴り止まなかったけど、電源を切ってしまえばこっちのもん。


俺とめいの2人だけの空間。


めいは俺の部屋だけの空気を吸い、俺から与えられるモノだけで生きている。


こんなに喜ばしいことは無い。


嬉しさのあまりシャランと音を立たせてめいの手錠を愛でるように触ると、めいが微かに反応した。

ゆっくりと閉じられていた目が開くと、黒く、澄んだ瞳がこちらに向けられた。


『まりんくん、』

まり「ん。おはよめい」

『おはよう』


ふにゃと笑うめいに思わず口角が上がる。


まり「(かわええ…)」



まり「身体、痛くない？大丈夫？」

『うん。むしろこんなにまりんくんに愛されて私幸せ』


愛おしそうに自分の両手首についている手錠を見つめ、首輪を撫でた。


まり「それ気に入った？」

『うん。でも首輪は赤じゃなくて青がよかった』

まり「なんで？」

『だってまりんくんの色だもん。好きな人の色を身に付けてたいの』


少し上目遣いで呟く彼女を抱き寄せて首に顔を埋めた。

はぁ、と息を吐くとビクンと過敏に反応する。直後だから敏感になってるみたい。


まり「じゃあ今度買ってきてあげるわ」

『ありがと。すきだよまりんくん』

まり「俺も」

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