【アナタシア】年の差なんて関係ない？【ふみろく】

26話 ページ28

数分前、晴れて両想いになれました

嬉しい、嬉しいですけど…！


『あの、ふみさんそろそろ離して…』

ふ「嫌」

さっきからこんな会話の繰り返し

小さな子どもみたいで可愛いけど、私だってふみさんの顔見たい！

だってせっかく両想いになれたんだよ！？

頑張って頭を上げようと思っても、ふみさんの手によって抑えられているので出来ない

でも試しに言ってみるのも一つの手だ


『ふみさん、』

ふ「ん？」

『ふみさんの顔が見たいので一旦離してもらえませんか…？』

ふ「…」



あれ…反応なし…？

でも少し、少しだけだけど力が弱くなった気がする

チャンスだ！！

うんともすんとも言わないふみさんを無視して勝手に顔を上げる

ふ「っわ！見んな！」

『え』

ふみさんの抑制の声と同時に、私が顔を上げると顔を真っ赤にしたふみさんがいた

すぐに顔を右手で覆ったけど、もう遅い


『顔真っ赤じゃないですか』

ふ「うっせ。黙っとけ」

『なんでですか〜？なんでなんで〜？？』

嬉しくて顔がニヤニヤするのを誤魔化すようにふざける

こうしてないとニヤニヤしてるのがバレちゃう


ふ「お前が顔が見たいだとか可愛いこと言うからだろ、バカ」

いじけたように呟くとまた私の頭をグイッと自分の胸に押し付ける

さっきよりも早いふみさんの鼓動
それに比例するように私の心臓も早く脈打ち始める


そんなのずるい


耳を真っ赤にさせながら言うのも


照れて私を抱きしめるのも


全部ずるい


きっと今の私の顔は真っ赤だろう

この人は私をどれだけ照れさせたら気が済むんだ

でも顔を押し付けてくれてるおかげで私のこの赤くなった顔も見られないから助かった

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