ねじれの位置が246つ ページ8
そう思っていたのに。
何が起きたのか一瞬では理解出来なかった。大きな音がしたけど、それを出したのは渚では無く死神で、倒れたのは死神では無く渚で、隙を見せてしまったのは死神では無く私達だった。
身を低くした所で更に低い位置から蹴り上げられて宙に浮く距離が大きくなっただけだった。
其処からの記憶はもう無い。
δ
頭がボーッとする。白い世界が見える。白は嫌い。純白は嫌い。あの日の記憶がフラッシュバックするから。嫌だ、助けて。
「ん、起きたか？」
聞こえた声に反応して目が開く。体を起こそうとするが手を付けられずバタンと倒れた。
「まだ無理すんな」
悠馬にそう言われて私はまた床に寝転がる。何が起きたのか未だに理解出来ない。
「小野寺さんも起きたね、良かった。君見掛けに寄らず軽いから飛ばし過ぎちゃったよ」
聞こえて来る声はまだ遠い。海の中で話しかけられてる気分だ。
「さて、次は烏間先生だ。誘い出して人質に取る。
彼ならば君達よりは良い練習台になるだろう、それに彼を捕えておくと色々メリットが多いんだ。
計画の下準備の仕上げたね。」
烏間先生を捕える？
聞こえて来た言葉を拙い思考回路で必死に考える。何が起きたのかは覚えている。気絶したのも覚えている。その筈なのに頭も体も全然着いて行け無かった。
「死神さーん、モニター見てみ。
アンタまた計算違いしてるよ」
カルマの声は気付いたけれど其方に顔を向けられなかった。
「殺せんせーと烏間先生！！
殺せんせーブラジルに行ってたんじゃ…」
原の声で大体理解出来た。烏間先生を捕らえようとしたのに殺せんせーと一緒に来てしまったらしい。というか、どうして此処が分かったのだろうか。
「参ったな、かなり予定が狂ってしまった。仕方無い…プラン16だイリーナ。
まずエレベーターで所定の位置まで来て貰う」
「えぇ、私の出番ね」
どうしてビッチ先生が死神の言う事を聞いているのだろうか。彼女は死神に人質にされていた筈ではないのだろうか。
出て行ってしまった彼等が説明してくれる訳も無く、沈黙の時間が流れる。
しかしそのお陰で段々と頭が冴えて来た。
私は無い腹筋を使って一生懸命起き上がる。大丈夫か、と心配性の悠馬は聞いて来たけど問題無いと首を横に振った。
「ビッチ先生どうしたの？」
今分からない事を悠馬に聞いて観るとあー、と言い難そうに唸る。首を傾げて答えを要求すると声を潜めて答えてくれた。
「死神に寝返ったんだよ」
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詩季(プロフ) - レイカさん» ありがとうございます〜！普段は誤字の訂正にレスはしないのですが、これはちょっと面白かったのでレスしてしまいました。浅野君…学年最下位にっ…！笑笑 (2020年3月20日 22時) (
レス) id: dd9b659291 (このIDを非表示/違反報告)
レイカ(プロフ) - 浅野くんの点数が197点になってます！ (2020年3月20日 20時) (レス) id: 2f295bf970 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - 中間、誤字ってます (2020年3月18日 19時) (レス) id: 83190f504a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩季 | 作者ホームページ：http://mobile.twitter.com/sa1son_i25
作成日時：2020年3月14日 19時
