ねじれの位置が267つ ページ29
渚達の面談が終わって家に帰ると翼さんが遅かったね、なんて笑いながらご飯を用意していた。
「ただいま、渚の面談見てました」
「え？また面談してるの？」
「いや、渚のお母さんが希望したらしくて」
話の旨を伝えると翼さんはお玉を持ったまま大きく頷いた。
「俺達もしようか、娘が進路決めてくれなくて〜って」
「嫌ですよ」
あはは、なんて笑った後に翼さんはサラダを盛っていく。私もキッチンに行って彼の手伝いを始めた。
「いっそ役者になれば？」
「何を言ってるんですか」
売れてる役者は簡単にそう言う事を言うから困る。
「まぁ高校はさ、取り敢えず普通科行って損は無いと思うよ？悠馬君と一緒の所とか」
「…えぇ？」
一緒なら楽しいかもしれないけれど、そんな不純な理由で行っても良いのだろうか。
「椚ヶ丘に入り直すでも良いと思うし、此処から近い所でも良いし、Aは頭良いから何処でも行けるね」
色々な可能性をぶつけて来る。そんな適当で良いのだろうか。
「そもそも、Aはなんで中学受験したの？」
中学から受験する子はあまり居ない。だからこそ私立に通っている私が不思議に思えたのだろう。
「悠馬と陽斗が、行くって言うから」
「ほら不純な理由じゃん」
小学生なんてそんな物だろう。中学校でも一緒な2人に私だけが別なんて嫌だった。だから一緒に行ったのだ。しかし高校は違う。何がしたいのかを真剣に考えなければならない。
「それにパティシエとかでも良いと思うよ？家政科とか行っても楽しいと思うし、製菓部なんて部活がある所もあるし」
「お菓子かぁ……」
確かにお菓子を作るのは好きだし、食べるのも好きだけれど楽しいを理由にしても良いのだろうか。
「あ、流石に留学金は出せないかもなぁ…よく分かんないし」
「私も海外は嫌です」
良かった、なんて笑った翼さんはもうテーブルにごはんを持って行っていた。今日のメニューはビーフシチューだ。
「なんでも良いとは言わないけどさ、Aが楽しいと思える所なら好きな所に行ってね」
「……はい」
返事をしてからお茶を注ぎ、私も席に着いた。それから2人で手を合わせて魔法の呪文を唱えた。
「いただきます！」
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詩季(プロフ) - レイカさん» ありがとうございます〜！普段は誤字の訂正にレスはしないのですが、これはちょっと面白かったのでレスしてしまいました。浅野君…学年最下位にっ…！笑笑 (2020年3月20日 22時) (
レス) id: dd9b659291 (このIDを非表示/違反報告)
レイカ(プロフ) - 浅野くんの点数が197点になってます！ (2020年3月20日 20時) (レス) id: 2f295bf970 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - 中間、誤字ってます (2020年3月18日 19時) (レス) id: 83190f504a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩季 | 作者ホームページ：http://mobile.twitter.com/sa1son_i25
作成日時：2020年3月14日 19時
