ねじれの位置が184つ ページ42
牢屋チームで逃げている途中、バカスカと逃げ跡を残していく皆に声を張って呼び掛ける。
「烏間先生は多分、私達が付けた足跡とか植物の乱れを見てる。
だからもっとロングジャンプとか縦移動をしてけば見つかりにくい」
普通に考えて、私達が隠れていた所は私がサボりの時に校舎も見える癖に見つかりにくい所である。なのにそれを暴いたという事は何か理由があるのだろう。
「了解！！」
それを最後に一旦散っていく。私も枝と枝を使ってより遠くへ逃げて行った。
「磯貝君、アウトぉ〜♡」
「阿呆だな」
律の声を聞いて即座に捕まってしまった彼に率直な感想を告げる。しかし残り時間も少ない、助けに行かない方が良いだろう。
「小野寺さん、片岡さんから三角岩の所に来るよう指令です」
「おっけい」
何をする気なのだろうか。しかし、此処から三角岩は結構近い。地面に1回も足を付かずに其方まで行くと、メグとひなた、それから陽斗と木村も其処に居た。
「何する気？」
機動力が優れたこのメンバーを集めたのにはどのような理由があるのだろう。呼び出した本人であるメグに聞いてみるとニヒルに笑いながら答えを提示する。
「なるべくプールから烏間先生を遠ざけるの、どう？」
「…へぇ」
殺せんせーは水が苦手。だからラスト1分まで烏間先生を引き付けてなるべくプールに行かせないようにするのか。
「プールには誰が行ってんの？」
「渚達4人」
考えたな。渚の居る小部隊を思い出して頷く。確かに彼ら協調性を重んずる暗殺者は隠密行動に優れている。トリッキーなカルマが此処に居ないという理由も分かる。
「良いよ、やろう」
全てはケーキの為に。
私は烏間先生を待ち構える機動隊に加わり目の前に来た彼を手招きする。捕まる気なんて更々無い。
「左前方の崖は危ないから立ち入るな、其処意外で勝負だ」
「はいっ！！」
それを合図に一斉に散った。地面を使わず隠密行動、なんて今は考えても意味がない。取り敢えずプールよりも遠くに逃げるべく使える物は全て使った。
目のに来た烏間先生を見て枝を使って180度体の向きを変える。それからその木に乗っかって縦移動を駆使しながら確実に距離を取って行く。彼が見えなくなった所で枝の振動を活かしてツタを使い隣の木まで映る。
「あっ…！」
其処で待ち構えていたのは烏間先生。
「動きは良いし、身軽さを活かせてはいるがまだ足りない」
ゲームオーバーだ。
やっぱり、烏間先生には適わない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 93人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「赤羽業」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
詩季(プロフ) - 閃光の舞姫さん» コメントありがとうございます！！1から読んでいただけているなんて凄く嬉しいです、これからも頑張ります！！ (2020年3月8日 14時) (
レス) id: dd9b659291 (このIDを非表示/違反報告)
閃光の舞姫 - １から全部読んできました！すごく面白いです！更新、頑張ってください！ (2020年3月7日 21時) (レス) id: d6107e9d06 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：詩季 | 作者ホームページ：http://mobile.twitter.com/sa1son_i25
作成日時：2020年3月5日 17時
