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ねじれの位置が176つ ページ34

「裏切りも恩知らずも分かってる。
君達の暗殺が上手くいく事を願ってるよ」
「待ってよ竹ば…」

去ってしまう竹林を呼び止めようとしたのに、神崎によって阻止されてしまった。確か彼女も家族の鎖縛られている。

「親の鎖って凄く痛い場所に巻き付いて来て離れないの。
だから…無理に引っ張るのは辞めてあげて」

きっとこれが呪いなのだろう。
家族の呪い、切れない縁で、切れない血で結ばれた見えない何かが首を締めていく。

「A?」

隣に居た悠馬が名前を呼ぶから驚いて顔を上げる。視界が霞んでいた。

「あれ…ごめん」

手で目元を擦ると悠馬にその手を掴まれた。歪んだ視界では悠馬は困った顔をして笑っているのが見えた。それから一瞬だけ辛そうな顔をして消える。次に感じた感触で、抱き締められているのだと気付いた。

「えっ……え?」

自分の心の中にある感情も、今どうして泣いているのかも、全く分からなかった。只悠馬にしがみついて涙を流す。

「泣かないで」

初めて言われたかもしれない。泣いた時は溜めてる分だけ流せとでも言う様にずっと黙っていたのに今日は辛そうにそう産声を上げる。

「ごめん」

こうして人の温度に体を委ねているともっと涙が出て来てしまうのに、悠馬はそれを知らないのだろうか。

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詩季(プロフ) - 閃光の舞姫さん» コメントありがとうございます!!1から読んでいただけているなんて凄く嬉しいです、これからも頑張ります!! (2020年3月8日 14時) (レス) id: dd9b659291 (このIDを非表示/違反報告)
閃光の舞姫 - 1から全部読んできました!すごく面白いです!更新、頑張ってください! (2020年3月7日 21時) (レス) id: d6107e9d06 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:詩季 | 作者ホームページ:http://mobile.twitter.com/sa1son_i25  
作成日時:2020年3月5日 17時

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