ねじれの位置が145つ ページ3
大きなミッションを終えた次の日、皆は泥の様に眠っていて午前中に起きたのは私だけだった。
暫くは1人を堪能するべく入浴セットを持って行きお風呂に入っていたのは15分程前の話である。
今は上がって脱衣場で髪を乾かしていたのだが……どうして、こうなったのだろうか。
「離れて下さいビッチ先生、温風を口の中に当てますよ」
「そんな脅しで通じると思う?」
体の至る所を触って来る巨乳野郎は艶のある声を出して私に色目を使っていた。
「思ったより普通以下なのね」
「怒りますよ?」
ドライヤーを化粧台に置いて溜め息を付く。彼女は一体何をしに来たのだろうか。
「アンタ、中坊の癖に毎日化粧してるから余程のブスなのかと思ってたけど普通に可愛いじゃない」
「本当に怒りますよ?」
取り敢えず足蹴りをかまして置いた。
ビッチ先生は風呂上がりですっぴんな私を鏡越しに見てふぅーん、と唸った。
「で、磯貝とは最近どーなの?」
「…何の話ですか」
分かってる癖にぃ、なんて甘ったるい声を出すから今度こそ顔面に温風を当ててやる。それからビッチ先生を何とか引き剥がして自分の服を置いてある棚に向かった。
「何処まで行ったのよ」
「何か勘違いしてません?」
付き合ってないですよ、言葉を付け加えるとビッチ先生は意外だと言わんばかりに目を開いた。
「その恋愛脳どうにかなりませんかね、そんなんだからいつまで経ってもビッチなんですよ」
「アンタ好い加減にしなさいよ!」
「気が合いますね、もう話すの辞めませんか?」
私は元々身に纏っていたTシャツを脱いでワンピースを着る。しかしビッチ先生は同意見では無い様でまだ化粧台に置いてあるポーチを探っていた。
「やっすいの使ってるわね〜」
「先生と違って学生なので」
スキンケア用品を勝手に見て文句を付けるとは何様なのだろうか。
「磯貝とは付き合わないの?」
「またその話ですか、そういう感じじゃないですよ」
私は服の中にしまわれてしまった髪の毛を掬い出す。ビッチ先生はめげずにポーチを此方に持って来ながらまた私の体に触れて来た。
「良い?女の賞味期限は短いの。折角小綺麗にしてるんだからちゃんとアタックしなさいよ」
Tシャツを畳んでから抱き締める。下を向いて何も返さないでいるとビッチ先生は何か感じたのか私の顔色を伺うべく此方に顔を向ける。
「そうじゃないんです、私なんかが…色恋沙汰に浮かれて良いのかなって」
「はぁ?」
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詩季(プロフ) - 閃光の舞姫さん» コメントありがとうございます!!1から読んでいただけているなんて凄く嬉しいです、これからも頑張ります!! (2020年3月8日 14時) (レス) id: dd9b659291 (このIDを非表示/違反報告)
閃光の舞姫 - 1から全部読んできました!すごく面白いです!更新、頑張ってください! (2020年3月7日 21時) (レス) id: d6107e9d06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:詩季 | 作者ホームページ:http://mobile.twitter.com/sa1son_i25
作成日時:2020年3月5日 17時