平行線が135つ ページ41
取り敢えず、必要な分は全て作り終えた為、これを第1便として、下のホールにある自分のブースに届ける。ラッピング等も其方で行う事にした。
さっき悠馬と来た道を辿って戻ってくると、2人が楽しそうに話している。そういえば、私が知らない所で彼らは仲良くなっていたのだった。
「お待たせ」
「おぉー良い匂い！美味しそう！」
「ホントに花の形してるんだな」
「コンセプトはお花畑」
そう言いながら、悠馬はラッピング袋を取り出してくれる。これで、とーかと陽菜乃に教わったやり方で包んでいくのだ。
開催までまだ少し時間がある。だから、出来る所までは進めてしまいたい。
「そういえば、2人っていつから付き合ってんの？」
ラッピングをしながら紫音は尋ねてくる。確かに、此処で黙っているのも少々気持ち悪いが、その話題のチョイスは無いだろう。
「んー去年の秋だよ」
そして悠馬も答えるのか。
私は無言で手を動かした。
「告白はどっちから…はいいや」
「あはは、想像通りだよ」
紫音も質問をやめてしまう程、すぐに分かる事らしい。なんだったらその時にメグの力が無かったら付き合っていなかった、という事は黙っていよう。
「Aはなんで磯貝君が好きなの？」
「え？」
突然振られた話に変な声が出る。つい手も止めてしまった。
「だって、Aって色恋興味ありませーんって感じじゃない？でも磯貝君の前では素直というか、デレデレというか」
「その恋愛脳で私を語らないでくれる？」
別にデレデレじゃない。そういう意味を込めて言ったが、悠馬も悠馬で満更でもない顔をしている。
「で、何処が好きなの？」
此処まで迫られて、考える。
何処が好き、というのはあまり考えた事が無かった。一緒に居るのが当たり前で、寂しい時も、嬉しい時も傍に居てくれるから。
「え、無いの？」
「逆に私の性格上他人にほいほい話すと思うの？思わないよね？」
紫音はぐぅ、と喉の奥を鳴らした。余程聞きたかったらしい。
「でも気になるじゃん！あの磯貝君だよっ？正統派イケメンナンバーワン！磯貝悠馬!!
メンクイでも無さそうなAが付き合うとは思えないわ…」
流石の悠馬も苦笑いだった。絶対に、俺ってそんなにイケメンか、と思っている。
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詩季(プロフ) - のらさん» コメントありがとうございます。更新は、また停止すると思いますが、時間がある時に書いていこうと思います。ねじれの位置は平行線と対照的に、夢主の感情が後ろに向いている気がします。だから切なくなってしまうのかもしれませんね。 (2021年8月27日 20時) (
レス) id: dd9b659291 (このIDを非表示/違反報告)
のら(プロフ) - 更新が再開されて嬉しいです。時々ねじれの位置も読み直しますが、毎度なぜか切ない気持ちになるくらいには好きな作品です。応援してます^^* (2021年8月27日 0時) (レス) id: bbe0e38a06 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 -Night Sky-(プロフ) - 詩季さん» そう言ってもらえて嬉しいです...！ありがとうございます！ (2021年8月26日 10時) (レス) id: 532289bdd0 (このIDを非表示/違反報告)
詩季(プロフ) - 夜空 -Night Sky-さん» 此方こそ、続編にいかせてもらいありがとうございます。寧ろ評価して下さりありがとうございます。この作品は特に評価を気にしていないので、手間をかけてくださるだけで十分です。本当にありがとうございます。 (2021年8月26日 1時) (レス) id: dd9b659291 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 -Night Sky-(プロフ) - 続編すごく嬉しいです！それとごめんなさい、評価10を押そうとしたら9押しちゃいました....本当に申し訳ありません！！！ (2021年8月25日 0時) (レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩季 | 作者ホームページ：http://mobile.twitter.com/sa1son_i25
作成日時：2021年8月24日 19時
