平行線が97つ ページ3
私が特に何も無い事を証明しようとした時、溜め息が聞こえて来たのは思いも寄らない方向だった。
「はぁ、もうホント聞いて」
我らがイケメグである。
「待って、何も言わないで！」
「なんでよ！」
「何も無いから！」
「何かあるから隠すんでしょ〜！」
久しぶりにとーかにホールドされる。この流れは不味いと抵抗を見せるが私に味方なんて居なかった。メグの話を聞こうとみんなの頬が緩む。
「この前さ、磯貝君が皆の前でわかりやすーくAを庇ってね」
「うんうん」
「もうやめて、せめて私が居ない所でして」
「だから付き合ってる事が皆にバレたんだけど、それでもう女子が暴れる暴れる」
「うわぁ、敵は多いね」
知っている話が前半、覚えのない話が後半。女子が暴れているなんて私の耳には届いていない。とーかの腕の中で首を傾げた。
「ほら見て！当の本人はこれなの！分かる!?私の苦労と頑張りがっ！」
メグが大きな声を上げるのはいつもの事過ぎて逆に困ってしまう。此処が防音のそこそこ高いマンションで良かった。
「Aちゃん、E組の時には見えて来なかった無頓着さが出たね」
「その癖自分に攻撃が来るとすぐに傷付くんだから」
陽菜乃とメグの言葉にはご最も過ぎて何も返せなかった。うっと、図星が刺さった心臓に手を当てる。
「それも磯貝君自ら丁寧に対応してんの、ホントにもうあの過保護っぷりは…」
「磯貝、まだ保護者してるんだ」
「だから保護者じゃないっての」
ひなたの言葉にすぐさまツッコミを入れた。
「Aちゃんの学校生活は波乱だねー」
とーかが私の体を左右に揺らす。私も抵抗する事無く左右に揺れる。
「そういうとーかちゃんはどうなの？」
陽菜乃が上手い具合に話をすり替えてくれた。私はお菓子を摘みながら何度も頷く。
「私？別にフツーだよ」
と言いながらも彼女の表情は普通では無かった。明らかに楽しそうである。
「とーかちゃん、ハーレム作ってそう〜」
「流石に其処まではしないよ〜」
それは暗に、やろうと思えばやれると言っている気がして怖い。何もツッコまない事を目線だけの会議で決定された。とーかが楽しいのならもうそれで良い気がする。
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詩季(プロフ) - のらさん» コメントありがとうございます。更新は、また停止すると思いますが、時間がある時に書いていこうと思います。ねじれの位置は平行線と対照的に、夢主の感情が後ろに向いている気がします。だから切なくなってしまうのかもしれませんね。 (2021年8月27日 20時) (
レス) id: dd9b659291 (このIDを非表示/違反報告)
のら(プロフ) - 更新が再開されて嬉しいです。時々ねじれの位置も読み直しますが、毎度なぜか切ない気持ちになるくらいには好きな作品です。応援してます^^* (2021年8月27日 0時) (レス) id: bbe0e38a06 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 -Night Sky-(プロフ) - 詩季さん» そう言ってもらえて嬉しいです...！ありがとうございます！ (2021年8月26日 10時) (レス) id: 532289bdd0 (このIDを非表示/違反報告)
詩季(プロフ) - 夜空 -Night Sky-さん» 此方こそ、続編にいかせてもらいありがとうございます。寧ろ評価して下さりありがとうございます。この作品は特に評価を気にしていないので、手間をかけてくださるだけで十分です。本当にありがとうございます。 (2021年8月26日 1時) (レス) id: dd9b659291 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 -Night Sky-(プロフ) - 続編すごく嬉しいです！それとごめんなさい、評価10を押そうとしたら9押しちゃいました....本当に申し訳ありません！！！ (2021年8月25日 0時) (レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩季 | 作者ホームページ：http://mobile.twitter.com/sa1son_i25
作成日時：2021年8月24日 19時
