平行線が71つ ページ25
中学校の大縄跳びは何処の学校も盛り上がるし、ザラに100回は超えるらしいが高校の大縄跳びはそういう訳では無い。10回跳べれば良い方だ。うちのクラスは17回。中々の出来栄えである。
それもあってか、大縄跳びでは白団が勝利を収めた。これで騎馬戦に出場出来る馬は7騎差となる。
「Aちゃんいけそう？」
競技も終わって自分の席に戻ってから石島はそんな事を尋ねて来た。私は首を傾げてから肩を竦める。思い出すのは去年の体育祭で行われた棒倒し。圧倒的な人数差でA組に勝った。しかしそれは策略があったからだ。今回はクラスも違えば学年もミックスされている。策略も頭脳戦もあった物では無い。
「ま、やるしか無いけどね」
石島では無く、視線を感じる方に向かって呟く。彼女がどうして此方を睨み付ける様に見ているかは大方察するが、今気にしていたらキリが無い。
「そうだね、頑張ろ」
石島はそんな事気付く筈も無く、やる気に満ち溢れていた。どうやら彼も騎馬戦に出場するらしい。
「そういえばさっき、片岡さんが凄く怒ってたみたいだけど」
気を遣うという言葉を知っているのだろうか。否、知っていて最大限気を使った結果がこれなのだろう。私は小さく溜め息を漏らす。
「そうね、興味無い」
「言うと思った」
あはは、なんて気前良く笑う彼の感情はいまいち掴めない。
さて、こんな不毛な会話は置いておいてそろそろ最終競技の騎馬戦が始まる。今は実行委員の子がわざわざグラウンンドを整備していて空き時間という事もあり、全員がだらけているが、始まってしまったらそういう訳にはいかない。
「お二人さん、ちょっと良い？」
突然目の前に現れたの今とてつもなく怒っているメグ。彼女は白い鉢巻を2本持っていた。騎馬戦に使う用の太くて長い奴だ。
「勿論」
石島は相変わらず八方美人ですぐさまメグに笑顔を向けた。彼女の要件は案の定騎馬戦関連で鉢巻を渡しに来てくれたらしい。
「石島も上なんだ」
「びっくりだよね」
なんて言いながら彼は鉢巻を結ぶ。私もメグから鉢巻を受け取ろうと手を伸ばすが彼女は渡してくれなかった。
「何？」
眉を寄せて不機嫌を表すと彼女は無言で鉢巻の裏側を見せる。其処には黒色で小さく『将』の文字が書かれていた。
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夜空 -Night Sky-(プロフ) - 詩季さん» そうですね、せっかくなら暇な時に1話から読み直させていただきます！ (2021年8月25日 0時) (
レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
詩季(プロフ) - 夜空 -Night Sky-さん» コメントありがとうございます。取り敢えず、話が途中な所は終わらせようと思って其処まで書いてみました。また3日かけて読んで頂けたら幸いです笑笑 (2021年8月24日 19時) (レス) id: dd9b659291 (このIDを非表示/違反報告)
詩季(プロフ) - Rin?^^*さん» ご感想ありがとうございます。停止期間まで読んで頂けるとは、恐縮です。ありがとうございます。 (2021年8月24日 19時) (レス) id: dd9b659291 (このIDを非表示/違反報告)
詩季(プロフ) - あんぶれらさん» ご感想ありがとうございます。平行線は私の趣味100%で書いているので、楽しんで貰えるなら嬉しいです。ありがとうございました。 (2021年8月24日 19時) (レス) id: dd9b659291 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 -Night Sky-(プロフ) - 更新ありがとうございます！作者さんが暇なときで構いませんので続編を書いていただけると嬉しいです！ (2021年8月24日 3時) (レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩季 | 作者ホームページ：http://mobile.twitter.com/sa1son_i25
作成日時：2020年10月3日 20時
