ねじれの位置が89つ ページ43
怒りに染まっていく白色を見て私は思わずニヤけた。
「で、イトナに一瞬でも隙を作れば原さんはタコが勝手に助けてくれる」
カルマは人差し指を動かして指示を出していく。皆も察してくれたらしくとある場所まで動き出した。
「吉田！村松！！
デケーの頼むぜ！！」
元々話を聞いていた寺坂はツレの猿と犬にそう頼んだ。意図に気付いた彼らも笑う。
私は日中指をしまって今度は親指を下に向けた。それと同時にクラス全員が水の中へ飛び降りる。
「殺せんせーと弱点一緒なんだよね。
じゃあ同じ事やり返せば良い訳だ」
「不憫だね」
ほくそ笑んだ私に気付く隙なんてあげさせない。水をで膨らんだ触手を見てシロは驚愕の声を上げた。
私とカルマの下の岩場まで降りて彼らの近くに向かう。
「大分水吸っちゃったね、殺せんせーと同じ水を。
アンタらのハンデが少なくなった」
カルマは悪魔の笑みを浮かべる。
「で、どーすんの？皆アンタの作戦で死にかけてるし、ついでに寺坂は殴られてるし。
まだ続けるならこっちも全力で水遊びさせてもらうけど？」
手、木、ビニール袋、そして口。
色々使って水遊びの準備をする。段々と顔色が悪くなって来る2人が可笑しくて仕方無い。
「してやられたな、此処は引こう」
そう言って引き返すシロに手を振って退場を促した。
「触手の制御細胞は感情に大きく左右される危険な代物。
この子らを皆殺しにでもしよう物なら…反物質像が同暴走するか分からん。
帰るよ、イトナ」
どうしてそんなに詳しいんだろうか。
そんな問いも過ぎ去ってしまう程目の前の光景は歪だった。戦闘心を絶やさない堀部イトナに対して大きな声を上げて引かせる。
「皆で楽しそうな学級でしょう、そろそろちゃんとクラスに来ませんか？」
大きく膨らんだタコが堀部イトナにそう告げた。しかし彼は反抗期な様でシロに続いて逃げてしまう。
全員が黙ったこの川の中で誰かが呟いた。
「甘党コンビ、恐るべし」
誰が言い始めたか分からないそんなコンビ名はすっかりこのクラスに定着していた。
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Rion - これからも陰ながら応援し続けさせて頂きます！！ (2020年3月14日 9時) (
レス) id: 4744658c47 (このIDを非表示/違反報告)
Rion_ - ねじれの位置が88つ。のお話のカルマ君のセリフの1部である「気絶する程度の触手は喰らうけど」というセリフが「気絶すふ」になっていました。 (2020年3月14日 9時) (レス) id: 4744658c47 (このIDを非表示/違反報告)
Rion - とても、楽しく読ませて頂いております！！読んでいて、1部誤字と思われる箇所を発見いたしましたのでお節介かもしれませんがお伝えさせていただきます。 (2020年3月14日 9時) (レス) id: 4744658c47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩季 | 作者ホームページ：http://mobile.twitter.com/sa1son_i25
作成日時：2020年2月23日 2時
