ねじれの位置が72つ ページ26
「本気で僕等を強くしようとしてくれたのは感謝してます。でもごめんなさい。
出て行って下さい」
青筋を立ててピクピクと鼻を膨らませるその豚ゴリラに、正々堂々と頭を下げる潮田。
それから、奴の取った行動は────。
「はっ…！」
潮田渚に殴り掛かる、である。しかしそれも烏間先生によって阻止される。
「俺の身内が迷惑掛けてすまなかった。
後の事は心配するな、俺1人で君達の教官を務められるよう上と交渉する。
…いざとなれば銃で脅してでも許可を貰うさ」
そう言った瞬間、遠くからこの世界の長の声がした。
「交渉の必要はありません」
理事長先生だ。鷹岡明の前に言って彼の教育理念を教授する。ムカデに模した解雇通知を彼の口の中に入れていく。
「此処の教師の任命権は防衛省には無い。全て私の支配下だという事をお忘れなく」
そう言って理事長先生 去って行った。横たわる彼に悠馬が指を差した。
そういう事。
私は前に出て其奴の無様な体を見る。
「自分が神様だって勘違いしてるからそうなるんじゃない。でもちょっと外れたら駄々捏ねて餓鬼かよ、さっさと出て行って。同じ空気吸いたく無い」
ふん、と鼻を鳴らしてやると奴は無言で走り去ってしまった。クラスの皆が顔を見合わせる。
「鷹岡クビ……」
「って事は今まで通り烏間先生が」
「よっしゃあ!!!!」
飛んで跳ねて、手を叩いて喜ぶ彼らに私も少し嬉しくなった。隣に居る悠馬と顔を見合わせて笑い合う。
「Aちゃん格好良かった！」
「やるじゃん、流石E組の女王様」
私の周りにも人が寄って来て背中を叩く。
「逆に皆は思わなかったの？」
編んでいる後ろ髪を撫でて冷たく遇う。悠馬が遠くから苦笑いを零した気がするけど、真意は定かでは無い。
「いやいやぁ、思ったよ？でも言えないって」
中村が無理矢理肩を組みながらそう言うから私はそれを跳ね除けて逃げる。そういう馴れ合いは好きでは無い。
「ほら、Aちゃんも行こ！」
急に陽菜乃が後ろから背中を押して来る。
「え、何処に？」
「烏間先生が街で好きな物奢ってくれるって〜〜」
言われるがままに陽菜乃が背中を押される。何度も自分で歩けると言ったけど聞いてはくれなかった。
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Rion - これからも陰ながら応援し続けさせて頂きます！！ (2020年3月14日 9時) (
レス) id: 4744658c47 (このIDを非表示/違反報告)
Rion_ - ねじれの位置が88つ。のお話のカルマ君のセリフの1部である「気絶する程度の触手は喰らうけど」というセリフが「気絶すふ」になっていました。 (2020年3月14日 9時) (レス) id: 4744658c47 (このIDを非表示/違反報告)
Rion - とても、楽しく読ませて頂いております！！読んでいて、1部誤字と思われる箇所を発見いたしましたのでお節介かもしれませんがお伝えさせていただきます。 (2020年3月14日 9時) (レス) id: 4744658c47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩季 | 作者ホームページ：http://mobile.twitter.com/sa1son_i25
作成日時：2020年2月23日 2時
