vol.9『二人の隠し事』 ページ10
数日後。
「あの、ノーマン…」
ノーマン「ごめんA、また後でね」
「あ、エマ。話したいことが…」
エマ「ごめんA！私行かなきゃ！」
二人はすっかり変わった。
ママに甘えるのがすっかり減って、
ノーマン、エマ、二人だけでいる時間が増えた。
きっとこれからのことを計画してる。
やっぱりあの二人は見たんだ。あの鬼を。
なら尚更話さなきゃ、このハウスの事を。
「…ねえ、レイ」
レイ「…なんだ？」
自由時間。
レイはいつものように木陰で本を読んでいた。
私はそんなレイに近づいた。
レイは相変わらず、本から目を離さない。
もう時間はない。
私もそろそろ動かないと。
「今、話大丈夫？」
レイ「ああ」
私はそんなレイに頬を膨らます。
私はレイの手の中にある本を取った。
レイ「あ、おい。まだ途中…」
「真剣な話。
私の話聞いてくれるんでしょ？」
私はそう言って真剣な顔でレイを見つめた。
レイは座ったまんま立っている私を見上げた。
レイはそれに了承するように肩を竦めた。
私はその反応にニコリと笑いレイの隣へと座る。
「もう気づいてると思うけどね…」
私はそう言って苦笑いをし空を見上げた。
レイは私を見つめていたけれど私と同様大きい空を見つめた。
「でもレイも知ってるんでしょ？」
私はそう言ってレイを見つめた。
レイも私を見つめる。
でもレイは落ち着いた様子だった。
レイ「…何がだ？」
「…ここにきてしらばっくれるの？」
私はそう言って眉を寄せ笑う。
私はちょいちょいとレイに手招きをする。
でもレイは首をかしげる。
私はそんなレイに微笑んで自分から近寄る。
そしてレイの耳元で囁く。
「このハウスの秘密…
私たちは“食用児”って」
私はそう言ってレイから離れる。
レイは驚く様子もなく、私を見て笑う。
好機は来た。
私達二人はもう隠す必要はない。
私もそんなレイを見て微笑んだ。
レイ「いつから俺がハウスの秘密を分かってるって気づいたんだ？」
「だいぶ前。でもエマとノーマンを行かせた日で確信したよ」
私はそう言って笑う。
そこで初めてレイは目を見開いた。
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玲音 - はじめまして！この作品面白いです！ ただ、vol.21のところエマがキャロルに世話されてる文に見えた……多分"を"だといいと思います (2019年3月22日 17時) (
レス) id: b6f9d93532 (このIDを非表示/違反報告)
蘭ケーブル(プロフ) - レイ推し。さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2019年2月23日 11時) (レス) id: 855de7cb2f (このIDを非表示/違反報告)
レイ推し。 - 凄い良い作品ですね！続き楽しみにしてます！ (2019年2月22日 0時) (レス) id: ac053a2b76 (このIDを非表示/違反報告)
蘭ケーブル(プロフ) - ドラゴンさん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2019年2月18日 23時) (レス) id: 855de7cb2f (このIDを非表示/違反報告)
ドラゴン - 面白い作品です！続きを待ってます！ (2019年2月18日 0時) (レス) id: cddb962df9 (このIDを非表示/違反報告)
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