vol.6『動き出せ』 ページ7
その日の夜。
今日は出荷の日。
今日旅立つのはコニー。
一番優しくて、可愛いコニー。
「…」
私は自室にこもってベットへ潜り込んでいた。
私はいつもみんなを見送れない。
行ってしまったら、助けられないのに引き止めてしまうから。
自分が無力で悔しい。
私はギュッとベットを握りしめた。
そして歯をくいしばる。
するとトントン、と扉のノック音が聞こえた。
それと同時に軋む音がし、扉が開いた。
レイ「…A、今日も見送らないのか？」
部屋に入ってきたのはレイで、私はより一層身体を縮こませた。
「…ごめんね。
今日もダメ。コニーには…元気でねって伝えてて」
私はシーツに埋もれたままそういった。
でも足音はいつもみたいに遠ざかるんじゃなくて、近づいてきた。
私はその音に驚いて思わずシーツから少し顔を出した。
「レイ…？」
レイ「…無理すんなよ」
レイは私の頭をポスッと撫でてくれた。
私はそれに驚いて目をみひらく。
レイはただ一言だけそう言うと、部屋から出ていった。
私は取り残された薄ぐらい部屋の中、扉を見つめていた。
今日はコニー。
日に日に私達の出荷時期が近づいている。
逃げなきゃ。
私はシーツを握りしめキッと目つきを帰る。
今日なんとしてでも、伝えなきゃ。
私はベットから起き上がり下ろしていた髪の毛を高く結ぶ。
きっと信じてもらえない…でも言うだけ言ってみよう。
私は部屋を出て階段を降りる。
フィル「A、もう大丈夫？」
「！…フィル、もう大丈夫。
さ、冷え込むから部屋に入って」
階段を降りてる途中、フィルに出会った。
と言うことはコニーはもう出ていってしまったんだろう。
私はそれを悟りフィルを部屋へ入れ大きくため息をつく。
ママはいない。
なら今言うべき。
きっとエマとノーマンは下で掃除をしているだろう。
今日の掃除当番はエマとノーマンだからね。
私は急いで階段を降りて正面玄関へと向かった。
けれどそこにいたのは…
「レイ…？」
レイ「！…A」
レイだけがそこにいた。
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玲音 - はじめまして！この作品面白いです！ ただ、vol.21のところエマがキャロルに世話されてる文に見えた……多分"を"だといいと思います (2019年3月22日 17時) (
レス) id: b6f9d93532 (このIDを非表示/違反報告)
蘭ケーブル(プロフ) - レイ推し。さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2019年2月23日 11時) (レス) id: 855de7cb2f (このIDを非表示/違反報告)
レイ推し。 - 凄い良い作品ですね！続き楽しみにしてます！ (2019年2月22日 0時) (レス) id: ac053a2b76 (このIDを非表示/違反報告)
蘭ケーブル(プロフ) - ドラゴンさん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2019年2月18日 23時) (レス) id: 855de7cb2f (このIDを非表示/違反報告)
ドラゴン - 面白い作品です！続きを待ってます！ (2019年2月18日 0時) (レス) id: cddb962df9 (このIDを非表示/違反報告)
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