vol.5『今度こそ』 ページ6
エマ「戦略…？」
私の言葉に目をパチクリさせるエマ。
私はそんなエマに人差し指でエマの頭をツンっと軽く押す。
「確かに単純な身体能力ならエマの方が上だと思う。
でもノーマンはココがとても強いのよ。
そしてこれは鬼ごっこ。まさに戦略を競う遊び。
言うなれば、身体をフルに使ったチェスみたいなもの」
エマ「鬼ごっこが？」
私はそんなエマにクスリと笑う。
エマの学習能力はピカイチ。
身につければ少しは逃げれる時間も伸びるかもね。
「でしょ？レイ。
レイも同じような戦略があるんでしょう？」
私は横に顔を向ければもう本を読み終えたレイがまさかと肩を上にあげた。
ノーマン「あるどころか、レイは僕なんかよりずっと策士だよ」
レイ「おい」
するとノーマンは話し終えたのか話の輪に入る。
聞いてたんだ、今の会話。
ノーマンは私の隣に腰掛ける。
ノーマン「でもママに比べたら僕たちはまだまだだね」
ノーマンは苦笑いしながらそう言う。
私はその言葉に眉間にしわを寄せる。
確かに…今まではそうだった。
エマ「ママには一度もチェスに勝ったことないしね」
エマはニパッと笑いそう言う。
私はそんなエマに苦笑いをする。
今回は違う。
逃げるための策を何十年考えてきたと思っているんだ。
ママをなんとしてでも欺けないと。
「…ねえ、『ノーマン！リベンジだ！』」
私が言おうとした時、ドンがノーマンに指をさし次の鬼ごっこをしようと提案した。
なんとその鬼ごっこはノーマン以外全員鬼。
その提案にみんなやる気を出し盛り上がる。
私は言おうとして開けていた口をグッと閉じた。
ノーマン「…A、何か言おうとした？」
「…ううん、なんでもない。
鬼ごっこ、気をつけてね」
私はそう、無理やりに笑うしかなかった。
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玲音 - はじめまして！この作品面白いです！ ただ、vol.21のところエマがキャロルに世話されてる文に見えた……多分"を"だといいと思います (2019年3月22日 17時) (
レス) id: b6f9d93532 (このIDを非表示/違反報告)
蘭ケーブル(プロフ) - レイ推し。さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2019年2月23日 11時) (レス) id: 855de7cb2f (このIDを非表示/違反報告)
レイ推し。 - 凄い良い作品ですね！続き楽しみにしてます！ (2019年2月22日 0時) (レス) id: ac053a2b76 (このIDを非表示/違反報告)
蘭ケーブル(プロフ) - ドラゴンさん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2019年2月18日 23時) (レス) id: 855de7cb2f (このIDを非表示/違反報告)
ドラゴン - 面白い作品です！続きを待ってます！ (2019年2月18日 0時) (レス) id: cddb962df9 (このIDを非表示/違反報告)
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