vol.42『危険な匂い』 ページ43
私は本に集中させた。
ノック音をさせて、扉が開いた。
入ってきたのは、
ママ「いたのね、A」
ママが微笑んで立っていた。
私は本から目を離してママに目を向けた。
「なあに？ママ」
私は本を閉じてベットの淵へ座って微笑んだ。
ママはそんな私にクスッと笑い同じくベットへ腰掛けた。
ママ「エマやノーマン達と遊ばなくていいの？」
「いいの、私この本が好きだから」
私はそう言って１つの本を手に取り微笑んだ。
全ては情報だ。
視線、仕草、瞳孔、息遣い。
でもさすがママ。
何も見せない。
きっとママ、私が一人でいるから探りにきたんだ。
唯一のスパイであるレイはいないし、
シスターはママが信用してない。
だから自ら出向いたんだ。
ママ「そう、でもA。
外へ出て体も少しは動かさないとダメよ」
「うん、ありがとうママ」
ママはそう言って私の頭を撫でて頬にキスをする。
そして部屋から出て言った。
私はそれを見て上げていた口角を落とす。
案外早く退いたな…
一体何が目的で私に近づいたのだろう。
…ママは完璧に私を警戒視している。
迂闊には動けない。
さあ、どうするか…
「…仕方ない」
行動するしかない。
私はそう思い立ち上がった。
そして部屋を出た。
自由時間はいつもこもっていたからな。
心配してエマやノーマンが来てくれてた。
ただレイを除いて。
レイも私を警戒してる。
おんなじ仲間なのに。
私はそう思いながらも廊下を歩く。
すると、
「…ドン、ギルダ…？」
ドンとギルダが何やら深刻そうな顔で突っ立っていた。
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玲音 - はじめまして！この作品面白いです！ ただ、vol.21のところエマがキャロルに世話されてる文に見えた……多分"を"だといいと思います (2019年3月22日 17時) (
レス) id: b6f9d93532 (このIDを非表示/違反報告)
蘭ケーブル(プロフ) - レイ推し。さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2019年2月23日 11時) (レス) id: 855de7cb2f (このIDを非表示/違反報告)
レイ推し。 - 凄い良い作品ですね！続き楽しみにしてます！ (2019年2月22日 0時) (レス) id: ac053a2b76 (このIDを非表示/違反報告)
蘭ケーブル(プロフ) - ドラゴンさん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2019年2月18日 23時) (レス) id: 855de7cb2f (このIDを非表示/違反報告)
ドラゴン - 面白い作品です！続きを待ってます！ (2019年2月18日 0時) (レス) id: cddb962df9 (このIDを非表示/違反報告)
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