vol.38『保証がない』 ページ39
レイ「そんな話誰が信じるんだ」
レイは嘲笑うように笑う。
私はそんなレイに頬を膨らます。
認めてくれないんだ…
「信じるかはレイ次第だよ。
でも私はこの檻の外を見てきた。
確かに外にはウジャウジャ鬼がいる。
でもそれと同時に人間もちらほらいる。
断言する。
このハウスから逃げれてる」
私はそう言ってレイを真剣な目で見つめた。
レイは黙ったまま私を見つめた。
レイ「俺がママに報告する危険を見てなかったのか？」
「見てた。でもそれってレイが信じてくれたって事でしょ？
正直今のママは強い。
でも勝てない相手じゃない」
今まで隠してきた秘密。
私は胸に手を当てレイに手を差し伸べる。
「協力しよう？
レイが寝返ってくれたら私が持ってる情報全てを開示する。
これでどう？」
私がそう言えばレイは私にギロリと睨み返す。
退いたりするもんか。
私はもう一度生きて見たい。
この世界を！
レイ「…俺の条件を呑んでくれたらな」
やっぱりそうくるか。
私はそんなレイに差し伸べていた手を引っ込めた。
それでもいい。
レイが心の準備が整ったら私は話す。
「わかった」
私がそう言えばレイはベットから立ち上がった。
そして部屋を出て行く。
部屋を出て行く際ノーマンに耳打ちをした。
ノーマン「…」
「…」
レイが出て行った後沈黙が訪れる。
ノーマンは何やらいろいろ考えてた。
私はそんなノーマンに微笑んだ。
「嫌だなノーマン。
いつも通りに接していいのに」
私はそう言ってベットから立ち上がった。
ノーマンはそんな私にクスッと微笑んだ。
ノーマン「うん、そのつもりだよ。
僕はAを信じる」
「！…」
私はそんなノーマンに驚いたけれど微笑んだ。
ノーマン「ねえA、レイの条件吞むつもりじゃないよね？」
するとノーマンは私の様子を伺うように瞳を見つめた。
私はそんなノーマンに真剣な目で伝える。
「もちろん。全員で逃げる。
無謀だけど“今度”はちゃんと出来る」
私はそう言えばノーマンは微笑んだ。
ノーマン「Aならそう言うと思った。
言いたいことは山ほどあるけど…
今はどうやってレイを欺くか考えよう」
「うん、ごめんねノーマン」
私は眉を寄せそう言う。
でもノーマンは私を見てそのまま頭を撫でた。
何も言わないノーマン。
それがノーマンの優しさなんだろな…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 230人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
玲音 - はじめまして！この作品面白いです！ ただ、vol.21のところエマがキャロルに世話されてる文に見えた……多分"を"だといいと思います (2019年3月22日 17時) (
レス) id: b6f9d93532 (このIDを非表示/違反報告)
蘭ケーブル(プロフ) - レイ推し。さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2019年2月23日 11時) (レス) id: 855de7cb2f (このIDを非表示/違反報告)
レイ推し。 - 凄い良い作品ですね！続き楽しみにしてます！ (2019年2月22日 0時) (レス) id: ac053a2b76 (このIDを非表示/違反報告)
蘭ケーブル(プロフ) - ドラゴンさん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2019年2月18日 23時) (レス) id: 855de7cb2f (このIDを非表示/違反報告)
ドラゴン - 面白い作品です！続きを待ってます！ (2019年2月18日 0時) (レス) id: cddb962df9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
