vol.34『知りたい本音』 ページ35
部屋に時計の音だけ聞こえる。
レイは黙ったまんまだった。
前々から知っていた。
レイが内通者なんだろうなって。
レイ「何言ってるどうした二人とも」
「“また”そうやってしらばっくれるの？
内通者はレイ、貴方しかいない」
私はそう言って隠しておいたロープをレイの前に投げた。
その衝撃で袋に入っていたロープは飛び出てレイの足元に転がる。
ノーマンはそんな私を見て眉を寄せた。
そう言えばレイは後ろにあったベットへボスっと寝転んだ。
そしてレイらしくない大きな笑いをとった。
レイ「あーあ、上手くやってたと思ったのに」
レイはベットから立っている私達を睨みつけた。
私はそんなレイに眉を寄せる。
それが本当のレイなの？
そうやって今まで腹の中で笑ってたの？
レイ「そーだよ、俺がママの内通者だ」
私はそれを聞いて目を閉じた。
本人から真実を聞くのは少し堪えるね…
ノーマン「…我ながら嫌気がさすよ。
真っ先にレイを疑った。友達なのに。
でもレイがそうなら一番困るし、
納得が一番できた。
レイなら作戦まで口に出せる。
これ以上ない適任者だろ？
ついでに言えばレイ。
君今回限りの即席内通者じゃないだろ」
私はそれを聞いて納得がいく。
突然の密告や即席のスパイをママがここまで
信用するはずない。
少なくともレイはあの日既にスパイだったし、
ママも既にあの日特定を済ませていた。
「…ずっと前から、だったんでしょ」
私は眉を寄せ言えばレイはニッと笑い“ああ”と言った。
レイはずっと昔から木の下でみんなを監視するように座っていた。
そして知識をあげていた。
ずっと前から…レイはママの手下だったんだ。
ノーマン「全部知っていてママに加担したわけ？」
レイ「ああ」
ノーマン「全て嘘だったの？」
ノーマンはレイを見下ろすように冷たい視線を送った。
私はそんな二人を見て拳を握りしめた。
ちがう…レイは…
「違うノーマン、もういいよレイ…」
自分の心を偽るのは、やめて。
vol.35『最強のカード』→←vol.33『内通者の正体』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 230人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
玲音 - はじめまして！この作品面白いです！ ただ、vol.21のところエマがキャロルに世話されてる文に見えた……多分"を"だといいと思います (2019年3月22日 17時) (
レス) id: b6f9d93532 (このIDを非表示/違反報告)
蘭ケーブル(プロフ) - レイ推し。さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2019年2月23日 11時) (レス) id: 855de7cb2f (このIDを非表示/違反報告)
レイ推し。 - 凄い良い作品ですね！続き楽しみにしてます！ (2019年2月22日 0時) (レス) id: ac053a2b76 (このIDを非表示/違反報告)
蘭ケーブル(プロフ) - ドラゴンさん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2019年2月18日 23時) (レス) id: 855de7cb2f (このIDを非表示/違反報告)
ドラゴン - 面白い作品です！続きを待ってます！ (2019年2月18日 0時) (レス) id: cddb962df9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
