vol.13『昔の私』 ページ14
その後ノーマンの口から全てを聞いた。
もうそこまで知ってるのか、なんて情報もあった。
レイ「鬼…農園…ママが敵…」
「…だから格子窓が付いてたんだ」
私達は理解しているフリをした。
でもとてつもない罪悪感があった。
どうして嘘を言う必要をあるのだろうか…
私はチラリとレイを見た。
レイはきっとまだ隠し事がある。
エマ「えっ、超すんなり信じてくれてるけど…」
するとエマは信じきる私達を見て驚いていた。
まあ信じるも何も、前々から知っていたからね。
レイ「当然だろ、ノーマンがこんな嘘をつくわけないだろ。
エマはともかく」
レイはズバッとそう言った。
エマは分かりやすくガーンとショックを受けていた。
私はそんなエマに苦笑いしながら背中をさすった。
「…で、実際逃げるとなると」
私がそういえば3人とも顔つきが真剣になる。
私はそれが懐かしく感じた。
私はフッと笑い昔のようにまた一から考える。
今の子達はどう考えるのだろうか。
「色々問題があるけれど…
まずは人数ね」
私はそう言って手を組んだ。
今ハウスの人数は37人。
その中にはまだ歩けない赤ん坊だっている。
レイ「幾ら何でも全員は無理だ。
実現可能なメンバーを…」
エマ「待って」
どうやらレイと私の考えはほぼ同じだった。
でもエマはストップというように私とレイの前に手を出した。
エマ「全員で逃げたいんだ。
力を貸してA、レイ」
私達はそれを聞いて拍子抜けする。
エマ…エマは優しいから。
でもそれじゃあ誰も救えない。
レイ「全員？冗談だろ？」
二人は逆に驚いて目を見開く。
でも当たり前だ。全員抱えて歩くなんてリスクが高すぎる。
出たことがある私だからこそ分かること。
人数がいるほど危険に晒す。
「…ああ、だから“ぼくから話すよ”って事？」
ノーマン「！」
私がそういえばノーマンは図星なのか冷や汗を流した。
ノーマン、エマに過保護だからエマに伏せていたんだ。
私たちがこう言うって言うのが分かっていたから。
レイは私の言葉に納得したように軽くため息をついた。
私は眉を寄せてエマに近づいた。
「エマ、出れるだけじゃダメなの。
外は鬼がうじゃうじゃいる社会。
そんな中どうやってエマはみんなを守るの？」
私はそう言ってエマに向けて言った。
いや、これは昔の私に向けた言葉かな。
お願いだから考え直して。
今のエマは危険な選択をしてるって。
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玲音 - はじめまして！この作品面白いです！ ただ、vol.21のところエマがキャロルに世話されてる文に見えた……多分"を"だといいと思います (2019年3月22日 17時) (
レス) id: b6f9d93532 (このIDを非表示/違反報告)
蘭ケーブル(プロフ) - レイ推し。さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2019年2月23日 11時) (レス) id: 855de7cb2f (このIDを非表示/違反報告)
レイ推し。 - 凄い良い作品ですね！続き楽しみにしてます！ (2019年2月22日 0時) (レス) id: ac053a2b76 (このIDを非表示/違反報告)
蘭ケーブル(プロフ) - ドラゴンさん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2019年2月18日 23時) (レス) id: 855de7cb2f (このIDを非表示/違反報告)
ドラゴン - 面白い作品です！続きを待ってます！ (2019年2月18日 0時) (レス) id: cddb962df9 (このIDを非表示/違反報告)
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