▽レンタル彼女、始めました｡【名探偵コナン】

▽20 ページ20

.




「A姉ちゃん!!」




「咲原ちゃん無事だったか!?」




「怪盗キッドになんもされへんかったか!?」




警察からの事情聴取も落ち着き、1階のみんなといた場所へ戻ると、また一気に囲まれた。




『あー…何もされなかったよ。指輪も返してもらえたし』




「キッド様にさらわれるなんて、羨ましいーッ!!」




「もう、園子ってば〜」



「……ねぇ、A姉ちゃん」




『どうしたの??』




小声で話しかけてくるコナンくん。


その身長に合わせてしゃがむ。




「……本当に、何もされなかったの??」




『う〜ん……強いて言うなら、頬にキスされたくらいかな』




「はぁ!? あんのキザ野郎めっ……」




『コナンくんって、不思議だなぁ。』




「えっ……どうして??」




『小学生と話してる気がしないの。子どもじゃないみたい』




初めて会ったときから思っていたことだ。




「あはは、そう、かなぁ……」




『気にしないで! 大人っぽいってこと。コナンくんカッコいいよ』




小学1年生にカッコいいって意味伝わるのかな……



まぁ、いっか。



今の時刻を確認するためにポケットからスマホを取り出した。



[ 不在着信 : 17件 ]

[ LINE : 32件 ]



これは全て、安室さんからだった。



…………やばいな。



すぐさま安室さんに電話をかける。



『あの、もしもし』



《 Aさんっ!! 今どこにいますか!? 》



電話がつながり呼び出し音がなり始めた一瞬で、安室が電話に出た。


こんな早く電話出る人初めてみたかも…



『えっと……美術館の1階です。携帯マナーモードにしてて気付きませんでした……ごめんなさいっ!!』



《 いえ……女性がキッドにさらわれたと聞いたもので、Aさんだと勘違いしていました。何も無かったのなら大丈夫です。 》



『それ、私です。』



《 っ!?…………今すぐそちらに向かいますので、その場を離れず待っていて下さい。》



『わ、わかりました……』



こうして安室さんとの初通話は終わった。



どうしよう。あの感じ、絶対怒ってるよ……



とにかく謝ろう。




＿＿＿＿＿＿＿＿



( おい工藤、なんでそんなに顔真っ赤しとんねん )

( うっせ、ただの日焼けだっつーの。)

( んなわけあるかアホ。お前まさかAに惚れたんちゃうやろーな!? )

( ちげーよバーロー!! )

( 図星やと!? お前には渡さへんで!! )


.

▽21→←▽19

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す