▽レンタル彼女、始めました｡【名探偵コナン】

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喫茶店ポアロに入るなり、色黒で明るい髪色の店員が笑顔で席を案内してくれる。




「初来店のお客様ですよね? はじめまして、安室透です」



『こちらこそ』




私も軽く会釈して、ハンバーグとミルクティーを注文した。




◇




『ごちそうさまでした、美味しかったです』



「それはよかったです! またいらしてくださいね。ご来店ありがとうございました」




ポアロを出ると、店の前で話をしている高校生や小学生が目に入った。




「せっかく大阪から来たっちゅうのにー」


「連絡なしに来るからだろバーロー」




隣のクラスの毛利蘭とメガネをかけた小学生、そして大阪弁を喋る色黒の男子。




毛利蘭に見られるとなぁ……


今バイト帰りで ハデな格好してるし。



どうか、私に気付きませんように。




「あ、咲原さん!」




私の願いは一瞬で消え去った。



毛利蘭に名前を呼ばれて 振り返るしかなかった。




「なんやこのもんのすごいべっぴん姉ちゃんは!」



「蘭姉ちゃんのお友達?」



「隣のクラスの咲原Aさん! 学年1モテるんだからね〜」



『ははっ、どうも』




いつものようにテキトーに笑って返す。




「あ、こちらは一緒に住んでる江戸川コナンくんと 大阪から遊びに来てる服部平次くん」



『コナンくん、平次くん。よろしくね』



「うん! よろしくね!」



「よろしゅう頼むで! しっかし、ほんまにべっぴんやな〜 服装も和葉とちごーてえらい大人っぽいわ!」



やたら私のことを褒めてくれる平次くん。



和葉って彼女か友達のことかな、


初対面でこんなに気さくに話す人初めてかも。




「そーいえばA姉ちゃん、ポアロから出てきたけど夕ご飯?」



『うん、初めて来たけどすごく美味しかったよ』



「もしかして、今日デートだった? おしゃれな格好してるから!」




…………なんてことを聞くんだ小学生。




『想像におまかせしとくよ。それじゃあコナンくん、平次くん、蘭さん、またね』




「ばいばーいっ」



「気ィつけて帰るんやぞー!!」



「また学校でね!」




蘭さんと学校で話したこと


1回もない気がするんだけど。




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