嘲笑うは未来を知る半竜歌姫 ページ5
「だから何なのだ? ザコが。
お前はどの道ここで死ぬ。
大局には何の影響もない」
嘲笑うファウダーに、バジーリオは言う。
……意地悪い笑顔で。
「俺一人の命なら、そうだろうよ。
だが、ルフレとユウの策が加われば、どうだ?」
「何?」
「ルフレもユウも前から知ってたのさ。
お前が何か企んでることをな。
ユウは未来を全て知っていた。
ルフレは昔、妙な夢を見たらしい。
クロムとルフナ、三人でお前と戦う夢を…」
「……!」
ファウダーが動揺しているのをいい事に
バジーリオは続けた。
「そこには、五つの宝玉があった。
俺が託した宝玉を見て、
ルフレは同じ物だと気づいた。
だったら…わざわざ本物の宝玉を持って
ペレジアに行くわけねえよな。
偽の宝玉か偽の炎の玉座をつくり、
すり替えておきゃいい」
「くだらんな。何を馬鹿げたことを…
クロムとルフレ…その仲間共の
動向は常に見張らせていた。
偽の宝玉や偽の炎の玉座を用意し、すり替える?
そんな真似が出来た者などいn」
「出来るんだよなぁ〜これがぁ〜」
「何ッ!?」
今度は私が嘲笑った。だって、
ファウダーは全く分かってなかった。
「俺やユウはどうだ?」
「!」
「死んだと思ってた俺がどこで何してたか、」
「予め“認識阻害”を掛けていた私が何してたのか、」
「「お前/君はちゃんと見張ってたか/たの?」」
実際に私はファウダー達に“認識阻害”を掛けていた。
目敏く監視や攻撃対象にされて
動きづらくなりたく無かったから。
「まさか…貴様ら…!?
ありえぬ…こんな…馬鹿な事が…」
「お前は、運命は変わらないと信じてた。
だからルフレとユウに負けたのさ。
五つの宝玉、或いは炎の玉座があったから、
ルフレを支配できた…つってたな。
なら、その宝玉や炎の玉座が偽物だったら、
どうなるんだ?」
「馬鹿な…事を…運命は変わるはずがない。
クロムは死んだ。その運命は決して――!?」
「馬っ鹿だねぇ〜君って。そして…、」
かごめかごめ 後ろの正面だぁ〜れ? ♪
私達に気をとられてる間、
ファウダーは全く気付かなかった。
ルフレがファウダーに攻撃している間、
クロムが立ち上がっている事に。
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作者名:Ampere | 作成日時:2018年4月7日 13時