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Aさんは俺の腕ごと掴むと
携帯を自分の顔の前に持ってきて
目を凝らした。




『この猫、可愛いですね。』




俺とアイコンの猫を交互に見て
ふにゃっと表情を
柔らかくさせたAさん。





「か、可愛い…。」



しまったっ!思わず心の声が…!




『あははっ、自画自賛ですか?』


「あ、いや!
 テキトーに描いたんすけどねぇ〜
 可愛いすか?あはは…。」





ってか、もしかして
もしかしなくても、
彼氏くらい居るんじゃねぇの?
こんなに可愛い子。


そうなると彼氏さんは、
Aさんが知らない男の家に
居候してるなんて知ったら
大激怒するだろうな…。


状況も状況だけど。




Aさんは目が悪いのか
ずっと画面を顔の近くに
持ってきて見ている。






「あ、そうだ。」




Aさんに携帯を持たせて
俺はある物を取りに行った。





「じゃん!!メガネです!」


『メガネ…あ、私確かに
 目が悪いみたいです。』


「これ、良かったら付けてみてください。」




もう今は使っていない黒縁メガネだ。




『うわぁ!すごい!世界が変わって
 見えますね!!』


「以前もメガネはかけてなかったとか?」


『どうでしょうか。
 記憶を忘れた日には
 コンタクトは付けてはなかったし、
 目が悪いくせに何もして
 なかったのかも知れないです。』


「じゃあ、俺のメガネ
 貸しときますよ!」


『え、良いんですか?!』


「それもう使ってないやつなんで全然!」


『ありがとうございます!』






メガネをかけたAさんも可愛い。



時計をふと見ると
15時前になろうとしていた。




「あ、ヤベッ。
 俺15時半から友人と
 動画撮影をする予定なんですけど
 Aさん、ここで
 待ってて貰えますか…?」


『どこかに行くんですか?』


「あ!いや!今日は向こうの部屋から
 友達とオンラインでするので
 家にはいますよ!」


『オンライン…
 あ、そうですか、わかりました!』


「Aさんは良かったら
 俺の作った味噌汁、
 お口に合うかわかりませんけど
 食べててください!」


『え、良いんですか?』


「はい!もちろん。」


『清川さんは…?』


「俺は動画撮ってから食べますんで、
 気にしないでください!」





そして俺は、Aさんが
味噌汁とさっき買ったおにぎりを
テーブルに並べ、手を合わせて
食べ始めるのを見届けてから部屋へ入った。

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ゆゆゆ(プロフ) - ぷーさんさん» ご覧頂きありがとうございます!乙女ゲー?にあるんですかね?私はその作品を存じ上げないのですが、何かの縁を感じますね(ˊᗜˋ*)良かったらこれからも応援頂けたら嬉しいです! (3月31日 1時) (レス) id: 6fdc3e229f (このIDを非表示/違反報告)
ぷーさん(プロフ) - 初コメ失礼いたします🙇キヨさんも、作者様がご存知なのかははっきりわかるわけではないですが、AMNESIAという作品も好きな私からしたらこんなに嬉しい作品はありません…!続きが更新されるのをのんびり待ちつつ楽しみながら読ませていただきたいと思います🥀 (3月22日 23時) (レス) id: 1f1bc78141 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆゆゆ | 作成日時:2024年3月17日 2時

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