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『誰かゼロと連絡の取れるヤツはいないのか！』
『本人に繋がるのが一番いいんだが...っ』
『それが、何度も架けてるのに応答しな......あ！？』
『ごめん。ちょっと電波が悪くって』
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あの時、景光はもう桜木の自宅に入っていたはずだ。
電波が悪いと言ったのも
まだ侵入していないと言ったのも全部、ウソ。
......何もかも私を安心させるための言葉だったのだ。
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『無事でした...！』
『自宅には？』
『まだ、入っていないと言っていました...直に戻ると思います』
『間一髪だったか...』
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当時の理事官と彼の帰りを待ったけれど
当然、景光は戻ってくるわけがなかった。
三時間が経った頃、
嫌な予感が確信に変わり、連絡を取ろうとすれば
手に取ったスマホの画面が...彼からの着信を告げた。
それが......景光と交わした、最期の会話。
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『景光！？』
『............A、？』
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何かから逃げているような...切羽詰った声。
逆探知を試みても、どうしても居場所が掴めなかった。
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『やっぱり疑われて...、ごめ、私のせいで...迷惑かけて...っ』
『バーカ。俺がヘマしただけだよ』
『今どこに、』
『こんな時に電話なんかして、...危険な目に、遭わせるかもしれない...って思ったんだけど』
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こんな時でも景光は優しかった。
私を巻き込まないようにすることばかり考えていたのだ。
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『やっぱり、最期にどうしても...お前の声が聞きたくってさ』
『最期......って、』
『お、もう追いついてきやがったか』
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複数人の足音が近づくのがわかるのに
どんなにキーボードを叩いても
彼の元へ行く術がわからなかった。
私の周りで、捜査官達が奔走しているのがわかる。
私の耳元だけが、その喧騒から切り離されたように
静かな彼の吐息を拾い上げる。
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『...待って、切らないでっ』
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『......A』
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『お願、』
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『愛してる』
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プーッ、プーッ...
カシャン、と落ちたスマホからは
無機質な通話終了の音が響くばかりだった。
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ももこ(プロフ) - やぬっちゃんさん» いえ、こちらこそわかりにくくてすみませんでした...引き続きご覧いただけるとうれしいです！ (2018年10月9日 10時) (
レス) id: 12dd65b537 (このIDを非表示/違反報告)
やぬっちゃん(プロフ) - ももこさん» そうだったんですね。すみません (2018年10月6日 7時) (レス) id: b3f470051e (このIDを非表示/違反報告)
ももこ(プロフ) - やぬっちゃんさん» やぬっちゃんさん、ご指摘ありがとうございます！降谷さんの過去は不明ですが、"俺"は原作で一度、映画やスピンオフではまだ不使用。他の小説も同様ですが、私の小説では降谷零≒俺のもと、不意に出るような使い方をしておりますのでご理解いただければ幸いです！ (2018年10月5日 10時) (レス) id: 12dd65b537 (このIDを非表示/違反報告)
やぬっちゃん(プロフ) - すみません、降谷さん、安室さんの時の一人称は僕ですが降谷の時は俺です (2018年10月4日 18時) (レス) id: b3f470051e (このIDを非表示/違反報告)
ももこ(プロフ) - 明里香さん» 明里香さん、ご指摘ありがとうございます！大変失礼いたしました、修正済みですので引き続きお楽しみいただけたらと思います！ (2018年9月20日 23時) (レス) id: d8ab7f7f28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももこ
| 作成日時：2018年9月20日 11時
