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事故として処理されるのを防ぐため
毛利小五郎を容疑者に仕立て上げ事件性を示す。
降谷が話したのは、そんな内容だった。
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「自分が浮かばない顔してるの、気づいてないの?」
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毛利小五郎は組織と接点がないとなぜか確信があるらしく
最近は好意すら抱いているように感じていた。
けれどそこまでして力を借りたい人間がいるのだと言う。
私の仕事は、毛利小五郎を容疑者にするための違法作業。
それから...完成したアプリの提供。
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「アイコンも出なければ、解析されたとしても証拠すら出ない...バッテリーの減りが早いのが難点だけど」
「充分だ」
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仕掛ける相手は...江戸川コナン。
毛利探偵事務所に居候中の少年がいると知っていたものの
娘に仕掛けるわけにいかないとはいえ、さすがに引いた。
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「大体、仕掛けたところで無意味じゃないの?」
「彼の知恵を借りる」
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そう、出て行った背中を見つめて唖然とする。
あの男はこんな時に冗談なんて言わない。
急いで、降谷のスマホと資料室のパソコンを同期した。
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結局、IoTテロへの対応で慌しくなってしまって
次に降谷と会ったのは病室...事件が幕を閉じた後だった。
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「派手にやらかしたわりに、元気そうで安心した」
「大げさなんだ...こんなのかすり傷だし、頭だって打ってないって言ってるのに」
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そんな男が協力を求め、終いには降谷自身が協力した少年。
一部始終を聞いていたことで知ってしまった私。
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「......何者なの、あの子......それにあの会話」
「そこまでだ」
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私を制して笑う降谷を見れば
例の高校生探偵の名前を出す気にはなれなかった。
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「...わかった、もうこの件に関しては調べない」
「聞き分けがいいな」
「私に関係のあることなら降谷が隠すわけないし」
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少年が青年と入れ替わるようにして居候したのだと
きっと、調べればわかるはずで。
でも私の知りたい真相に、その事実は関係ないのだろう。
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「じゃあ、私はもう行くから」
「ゆっくりしていけばいいのに。冷たいな」
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「冷たい恋人はお嫌い?」
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そう笑って病室を出る瞬間、
最後に見えたぽかんと口を開けた表情に
してやったりと一人、病院の廊下でニヤついた。
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ももこ(プロフ) - やぬっちゃんさん» いえ、こちらこそわかりにくくてすみませんでした...引き続きご覧いただけるとうれしいです! (2018年10月9日 10時) (レス) id: 12dd65b537 (このIDを非表示/違反報告)
やぬっちゃん(プロフ) - ももこさん» そうだったんですね。すみません (2018年10月6日 7時) (レス) id: b3f470051e (このIDを非表示/違反報告)
ももこ(プロフ) - やぬっちゃんさん» やぬっちゃんさん、ご指摘ありがとうございます!降谷さんの過去は不明ですが、"俺"は原作で一度、映画やスピンオフではまだ不使用。他の小説も同様ですが、私の小説では降谷零≒俺のもと、不意に出るような使い方をしておりますのでご理解いただければ幸いです! (2018年10月5日 10時) (レス) id: 12dd65b537 (このIDを非表示/違反報告)
やぬっちゃん(プロフ) - すみません、降谷さん、安室さんの時の一人称は僕ですが降谷の時は俺です (2018年10月4日 18時) (レス) id: b3f470051e (このIDを非表示/違反報告)
ももこ(プロフ) - 明里香さん» 明里香さん、ご指摘ありがとうございます!大変失礼いたしました、修正済みですので引き続きお楽しみいただけたらと思います! (2018年9月20日 23時) (レス) id: d8ab7f7f28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ももこ | 作成日時:2018年9月20日 11時