59．清き雨音と刑事の魂3 ページ24
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「山田さんっ！！」
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山田さんは荒々しく呼吸を繰り返していて
腹部から流れ出る赤を確認して、慌てて止血する。
山田さんが立っていた位置、そして撃たれた箇所。
私がその場所を確認しようと左後方を振り返ったのと
右足に鋭い痛みが走ったのは、ほぼ同時だった。
間髪入れずに二発目の銃声が倉庫内に響いたら
右肩を掠めたそれに、構えかけた拳銃を取り落とす。
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「、あぁ...っ！！」
「A！！」
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「念の為、様子を見に来たらこのザマか...やはりこの男では力不足だったな」
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入口付近...パレットステージから、若い男が姿を現す。
あの右手に構えた拳銃で撃ったんだろう。
ライフルじゃなくてよかったなんて思う辺り
私はすっかりコナン界に毒されてしまってるかもしれない。
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「ハッ...まさか本当に貴様がNOCとはなぁ.........バーボン？」
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男は、こつこつと足音を鳴らして階段を降りて
うまく身動きの取れない私を実にあっさりと蹴り飛ばした。
小さく呻き声を漏らしたのに追い打ちをかけるように
しゃがみ込んだ男が、私の頭に銃口を突きつける。
・
「...ボスが自ら手を下しに来るとは光栄ですね」
「相変わらずの減らず口だな」
「貴方は随分と思慮が浅いようだ。あの組織のボスは、こんなに能動的ではありませんでしたから」
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さっきまで拘束されていた降谷さんは丸腰。
降谷さんから男と私までの距離は、飛びかかるには難しい。
さすがの降谷さんも表情に余裕がなさそうで
それが、いかに私達が不利であるかを物語っている。
・
「安心しろ、この女の後ですぐにお前もあの世へ送ってやる」
「その誰も頼んでいない配慮、ジンにでもなったつもりですか？」
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全身が燃えるように熱い。
地面に接する頬と手のひらだけがひんやりと冷たくて
撃たれるのがこんなに痛いなんて思ってなかった。
撃たれていない心臓が、思い出したように痛み出す。
このまま...死んでしまうのだろうか。
雨音が、心なしか大きくなった気がした。
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「.........諦めるなよ」
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降谷さんが呟いた言葉に、ハッとする。
男が、私に銃口を突きつけたまま笑った。
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「死神が"諦めるな"とは...笑わせる」
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未桜 - 本当大好きですこれドタイプです……。テーマ一本釣りされて参りました。ストーリーも自然だし、キャラクターの魅力がとても引き出されていました! トリップした事に現実味のある主人公へかなり感情移入してしまいました。本当に素敵な作品をありがとうございました! (2021年12月22日 0時) (
レス) @page36 id: 22cb640d25 (このIDを非表示/違反報告)
キャラメル(プロフ) - 最っ高です！！！大好きな作品の1つになりました！これからも頑張ってくださいね(^^♪応援してます！ (2020年6月8日 15時) (レス) id: b8ac5a9a04 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 最高… (2019年12月14日 17時) (レス) id: f6fdf86c66 (このIDを非表示/違反報告)
神と名乗る凡人 - 最高ですね！これで読むの２回目のなるんですが何回読んでも感動します。上から出申し訳ないんですが、書き方も本当にプロで出せるような文章ですごく引き込まれました。これからも頑張ってください！応援してます。ありがとうございました！！ (2019年8月31日 2時) (レス) id: 5e8845cf1b (このIDを非表示/違反報告)
華蓮(プロフ) - 感動しました！！降谷零という人物が更に好きになりました！！話を読んでいて、表現の仕方？がすごく好きです、読んでいて面白かったし、キュンキュンしました！！これからも頑張って下さい！！ (2019年4月30日 1時) (レス) id: 28b0b44997 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももこ
| 作成日時：2019年3月8日 16時
