11.恋に恋して ページ11
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...コナン君のその名を、
まさに体現したような大人顔負けの名推理。
ただただ驚くことしかできずにいると
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「な、なーんて...安室さんのマネしてみたんだ、かっこいいでしょ!」
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えへへ、合ってた?
...先ほどの大人びた表情が一転して
小学生らしい笑顔が返ってきた。
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「すごい......大正解だよ。...だけど、安室さんのマネって?」
「Aさん、本当に安室さんの恋人じゃないの?...じゃあファンの人?」
「待っていたのは本当だけど...本当にそんなんじゃないの。
安室さんのファン、っていう方が近いかな...でもただのお客さんだよ」
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自分で言っておいて、ズキンと胸が痛んだ。
ああ、これはもう.........認めるしかない。
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繰り返される思考のループを止めたのは、
この小さな探偵君だったようで。
私は自分の中に芽生えた恋心を自覚することになった。
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「Aさん?大丈夫?」
「あ......う、うん」
「もし困ってることがあるなら、安室さんに相談してみたら?」
「安室さんに...?」
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むしろ悩みの種、張本人なのだけれど。
私の気持ちを知ってか知らずかコナン君は続ける。
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「うん、だって安室さんは」
「プライベートアイ...探偵ですから」
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いつの間にそこにいたのだろう。
これにはコナン君も驚いたようだった。
こんにちは、と安室さんが笑う。
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「驚かせてしまってすみません」
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そう言いながら、安室さんは手際よくコーヒーを二つ淹れてくれた。
コーヒーは二つともカウンターを越えて差し出される。
一つは私が注文したブレンド。
アイスコーヒーは......コナン君の前に置かれた。
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「ちょっと、安室さん?」
「...君はその方がいいだろう?」
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安室さんは意味ありげにそう言った。
大人びた雰囲気の子だとは思っていたけれど。
その味覚もまた、小学生らしいものではなかった。
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「そうだ。さっきの質問に答えていませんでしたね」
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安室さんは私に名刺を一枚、差し出した。
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「助手...安室透?」
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左上に、毛利探偵事務所...と書かれたシンプルなそれ。
その右下には依頼受付のURLが載っていて。
そういえば、この上は毛利探偵事務所。
あの眠りの小五郎が居るのだ。
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ももこ(プロフ) - senaさん» senaさん、応援ありがとうございます!セーラームーンが好きなもので…どうしても書きたかったネタでした笑 (2018年7月29日 23時) (レス) id: e5b9c1d740 (このIDを非表示/違反報告)
sena - タキシード仮面のくだりには笑いました。頑張ってください! (2018年7月29日 12時) (レス) id: 3bf999f9f9 (このIDを非表示/違反報告)
ももこ(プロフ) - 朔夜さん» 朔夜さん…苦労したのでそう言っていただけると嬉しい限りです…!お気に入りの曲と一緒に読んでみてください! (2018年7月24日 23時) (レス) id: e5b9c1d740 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜 - まさかここまで(op曲ed曲をタイトルに使って話を作れる)とは..... (O_O) (2018年7月24日 19時) (レス) id: ebcd1bc808 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ももこ | 作成日時:2018年7月9日 15時