槿花の心 ページ25
A「お湯で濡らした布を貰えるか？」
料理長「は、はい！！」
A「此処の掃除は私がしておく故、気にせず料理
を続けてください」
宮女「A様の怪我の手当てが先です！！！」
料理人「私達の事は大丈夫ですので、早く手当
を受けてください！！」
A「………分りました、料理の邪魔をしてしまって
すみません」
深々と頭を下げるAに皆戸惑う
A「此処の料理、とても美味しかったです」
そう言って走って料理場から出て行ってしまった
―――――――
A「えーと、医務室何処だ…」
輪虎「医務室はこっちだよ、」
姜燕「これ、布です。頭抑えといてください」
A「！、ありがとうございます！！」
Aはしっかり歩いているが、あれ程の傷を受けたならばそう易々と立っては居られないだろう
足がふらつき、よろめく、
そんなAを見て姜燕はAを横抱きにした
A「姜燕さん！？」
姜燕「………………頭の傷はどうだ？」
A「血は止まったので、後は消毒とかですかね」
姜燕「………そうか、」
そのまま沈黙の時が続く、Aは「(なんで横抱きにされたまんまなんだろう…)」と医務室に着くまで思っていた。
――――――
輪虎「はい、コレ、包帯」
A「ありがとうございます」
輪虎「……………………………君みたいな人……初めてだよ…」
輪虎「身を呈して庇うなんて、、間違ってたら大怪
我だよ？」
A「………そん時はそん時ですよ、」
A「………人を助けた事に理由なんていります？」
淡々と話すAは輪虎達にとって新鮮な物で、二人の興味を湧き立てた
姜燕「………………君は怖くなかったのか？」
A「あの美味しそうな料理が出されなくなる事が
怖かったですね」
姜燕「……………どうやら私達は誤解していたようだ」
それから輪虎と姜燕は自分達が思っていた事全てを話し、それから今の思いを伝えた
そして謝る、丁寧に深々と、
A「そんな頭下げなくていいですよ、」
A「医務室の場所教えてくれたんで、これでチャ
ラです！！」
笑顔で応えるAに姜燕、輪虎は見惚れた。
改めてまじまじと見るとAは綺麗で、笑顔がまぶしい、
姜燕「………………………私は、貴方に惚れました」
A「うぇっ？」
姜燕「私と一緒に添い遂げて見ませんか」
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作者名：カンロ飴 | 作成日時：2022年11月21日 20時
