愛故之 ページ16
A「……………………………政？」
Aは先程政が言った「前言撤回」が気になっていた。
政は下を向いて、黙ったままだ
政「……………………………………………」
トンッと政はAを軽く、優しく、弾いた
Aはその拍子で寝台に倒れる
倒れる際に政がAの背中に手を回したお陰で、背中の痛みはなかった
A「…………………やっぱり怒ってる…………？」
A「んっ！？」
政はAに口付けを落とした、一度目は触れるだけの簡単なもの、二度目は深く、長いものを
舌が侵入し、逃げたAの舌と絡め合う。
Aは必死に抵抗したが、目を開けた際に政と目があった
政はAをじっと見つめながらも、口付けをする舌と口は緩めない
政「…………………………………………はァ……………」
政がやっと絡めた舌を離した、長く繋がっていた印のように銀の糸が見える。
Aは初めての行為に驚くしかなかった、みるみる顔に熱が集まり、だらしなく口を少々開けていた
政「……………そんな顔をするなら……………もう一度してしまおうか……………」
政がAの上に乗る、抵抗しようとしても怪我のせいか、体を気遣いながらなのであっという間に政に拘束される。
政「…………………………嫉妬に駆られている……………」
政「成蟜の所に行ったと聞いた時、冷や汗をかいた」
政「………一晩いたという事は、何かあったのではないかと………」
A「何もなかったよ？」
政「………………本当だな？」
A「本当だよ？」
A「………………その………政………………」
A「…………私…一応…初めてだったんだよな……」
政「………………………(焦)」
政を見ると滝のような汗をかいている、動揺している顔が丸わかりだ
政「…………………嫌いになったか？」
政がAを抱きしめ顔を肩に埋めて言った
A「なわけないじゃん？」
A「今回の事、私も悪かったし、お相子ね、」
政はゆっくりと頷いて、Aの事を強く抱きしめた
A「…………政？？」
政「……………………………暫く、このままでは駄目か？」
A「？？？私は全然いいぞ？」
昼頃には王騎軍の迎えが来る、政はこれから会えなくなると思うと寂しさが込み上げてきて、Aから離れたくないと言うように暫くずっと、Aを抱きしめていた
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作者名：カンロ飴 | 作成日時：2022年11月21日 20時
