『男主』大好きで大切な『BLEACH』 (ページ2)

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壱話ページ2

ようやく楽になれる
そう思った
理不尽な嫌がらせ、暴力、
家族からも見放され、友人と呼べる人もいない
未練なんて、なかった
大勢の人で溢れる駅のホーム、迫る電車、
僕は1歩を踏みだした

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『っててて……』

頭に走る鈍い痛みで目が覚めた

『……ここ、どこ…』

当たりを見渡すと、薄暗い地下のようなところにいた
おかしい、自分は死んだはずだ
電車の前に飛び出したのだ、もし形は留めていたとしてもどこも折れていないのはなぜなのか
あるのは頭への痛みだけだ
よく周りを見ると自分は牢の中にいるらしい
何か牢に入れられる様なことをしたかと思い出すも何も無い
とりあえず出ようと立ち上がる

ｼﾞｬﾗ……

『……ぇ』

足には鎖が繋がっていた
鎖の元を辿ると壁につながっていて、この長さじゃ牢から出るのは無理だ。

－－鎖に繋がれるほどの事をしてしまったのだろうか

そんなことを考えていると、牢の入口付近に黒い和服を着た男がいることに気づいた

「お目覚めになられたのですね。体調の方はいかがでしょうか」

『え、あ、、はい、大丈夫、です』

「……では少々お待ちください、しばらくしたら戻りますので」

大丈夫だという返答に少しだけ安堵の色をうかべた男はそう言い残すとまた出ていってしまった。
ここはどこなのか、なぜ自分は生きているのか、聞きたいことは山ほどあったはずなのに何ひとつとして聞けなかった自分に呆れながら、これから自分はどうなるのだろうかと、男の出ていった場所を意味もなく見つめた。

頭の痛みも和らぎ始めた頃男は戻ってきた。体感としては10分もなかったかのように思う。そう言えば今は朝なのだろうか、それとも夜なのだろうか。光の入らないここでは区別がつかなかった。

「今からあなたを別の部屋へとお連れ致します。」

そう言いながら男は手枷を外し、また後ろで繋げ、僕の体を支えながら立ち上がらせた。

「この先外せるのは足枷までとなります。不自由かと思われますがどうかしばらくご辛抱を」

申し訳なさそうな顔を、しかしどこか怯えたような顔をして男は足枷を外してくれた。手を後ろで縛られている分歩きづらさは感じたがそれよりも普通に歩けること困惑した。やはり自分は死んでいないのだろうか。牢を出ると、先程の男と同様黒い和服に身を包んだ男が6名ほど立っていた。

「それでは参りましょう。」