本性 ページ12
A side
…私は、メガネをかけると性格が変わる。
そんな顔がめちゃくちゃ可愛くなったりするわけではない。つかあってたまるか。
…簡潔に説明すると、推しの魅力を早口で説明し、自己簡潔する塊になるのだ。
いわゆる、推しに夢中になるヲタク。
いや、私の本性はそれなんだけれども。
だが外に出すと引かれるのでメガネを付けたり外したりでオンオフつけてた。
最近は全くつけなくなって、クールキャラを保ってたわけだが。
これからメガネかけてずっと引かれ続けろと…？
「…じゃあ、次、ね…。次から、は、詳細…」
なんか長くなったので、まとめるとこうだ。
数人を除くクラスメイト達は、原作とは違うクラスメイト。いわゆる偽物。それを原作と入れ替える。
だから、これからいじめられることはない、ということだ。
…本当なら、喜ぶことだ。
だが、私にとっては奈落に突き落とされたのと同じこと。
アイデンティティを失え、ということだ。
「…じゃあ、私は…」
「何だ、という、こと？私にも、知ら、ない…。
でも、それを、一から考えろ、という、こと」
今頃、アイデンティティを見つけろと？
考え直せと？
「…そもそも、自意識過剰も、いいところ…。
いじめが、当たり前…？そんなわけ、ない…。
貴方は、その現状に、甘えていた、それだけ」
目の前にいる神様にそう言われ、目の前がぼやけた…ような気がした。
「愛され、たい…？…笑止。笑え、ない…。
貴方は、死ぬのが当たり前な、この世界で…
親がいない人類さえもいる、この世界で、
“愛されたい”、“愛されていない”なんて…
馬鹿馬鹿しい、にも、ほどが、ある…」
…わかっている。
「わかってるさ、そんなこと。
でも、そんなこと漠然と言われたって知らない。
見たことがないし、経験したことないから。
でも、それがわかった時はいつも遅い。
でも、望んでしまったなら…知ってしまったなら…。
それを、得たいと思ってしまうんだ…ぁ、です」
…やっべえ、神様に敬語つけ忘れた。
遅い…よな、大丈夫か…？殺されないか…？
不安に思いながら神様の方を見た。
ふっと、笑った。
…これは…大丈夫…いや、そうと見せかけて殺されるというパターンも…いや…どっち！？
「…別に、敬語でなくても、いい…大丈夫…。
あと、種族について…悪魔から、鬼に、なって、もらう…」
…鬼？なんでだ？なぜ鬼？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リリムゥ | 作成日時：2018年7月27日 14時
