検索窓
今日:7 hit、昨日:5 hit、合計:6,234 hit

ページ3

NO side



高野は、ふと思いついたように言葉を刻んだ。



「…どんな世界も、君がいたから。


生きていたい、なんて、思えたんだよ。


いつか、君がくれたように。


僕も、誰かの生きる理由になれるかな。


…【確率計算】。

【君を魔法で生き返せる確率】」



高野の背後に数字と公式が並び、凄まじいスピードで解かれていく。

やがて、答えが描かれた。



“3.14%”



その答えを見た高野は笑って、こう言った。



「…ふはっ、円周率かよ。

…けど、そんだけありゃ十分か。

吸血鬼が生き返る確率が約3%もあるんだ。

…人の道踏み外せば、此奴生き返らせるぐらい出来んだろ」



自分はそれを出来るほどに恩がある、と高野は思った。

だが、そんな事をしたところで…親友が外道になって生き返ったと思った雁夜が喜ばない。

そんなこともわかっていた。

だから、人の道を踏み外さない程度に…だが、とても危険な道を歩く魔法を使おう。

そう、高野は決める。



「…そうと決めりゃ、善は急げ。

さっさとやるか」



自分の血を使って、魔法陣を描く。

その血で描かれた魔法陣は、六芒星だった。

中心に雁夜を寝かせ、呪文を刻もうとすると、背後に新たに文字が描かれた。



備考



高野は、気だるげに後ろを向き、追加されていく文字をただただ眺める。



また、副作用が出ることがある

副作用は以下の通り

記憶喪失,身体一部欠陥,狂暴化

主な副作用は上に述べた通り

___________ですが、マスター



高野は、その次に出た文字を見て、微かに目を見開いた。



副作用を全く出さずに成功する確率は、



1%以下



術者にもリバウンドの高確率であります

死か生(dead or life


…それでも実行しますか?



高野はその問いかけに頷き、文字もそれに応えた。





命令を速やかに実行します



高野は再び魔法陣に向き直り、言の葉を刻んだ。



「…君のことを、嫌いなんて言ってしまった。


君は、次の日、ビルから飛び降りた。


君は、今も眠ったままだ。


こんなに現実が辛いのならば、もういっそ。


考えるのを、やめてしまおう。


【外道魔法】【考えるの、やめた】」



一瞬、ふわりと優しい風が吹いた。

次に、目を開けられないほどの風が吹き、次に皆が目を開けた時には高野と雁夜はいなかった。

耳を劈く。→←隠喩


ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

ラッキーアルファベット

X

ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした!


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.1/10 (10 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
6人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:リリムゥ | 作成日時:2018年5月13日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。